
2025年6月22日、データミックスの教室にて、2024年9月期『データサイエンティスト育成講座』、2024年11月期『HRアナリスト養成講座』の卒業生による卒業発表会が開催されました。
卒業発表会は、受講生一人ひとりが自ら研究テーマを決め、半年以上にわたって学んだ成果を発表する場です。卒業生たちは、所属先企業のビジネス課題や社会的に注目されるテーマなど、自身が直面している課題をもとに研究に取り組みました。
今回は、特に優秀と評価された4名の卒業生による発表をご紹介します。
アトラクト力向上に向けた面接アンケート分析
【HRアナリスト養成講座】
採用面接に関するアンケートデータを分析し、候補者の志望度向上に寄与する要因を特定しました。分析の結果、面接の満足度、仕事を通じたスキル・経験のイメージ、企業・仕事の魅力が重要であることが明らかとなり、面接官トレーニングやマニュアルの見直しといった施策を提案しました。実際のデータを用いた実践的な分析と、実務への具体的な活用提案が高く評価されました。
ラジオリスナーを一瞬で可視化!ラジオ分析アプリ
【データサイエンティスト育成講座】
ラジオ聴取率データを用い、リスナーを7つのクラスターに分類・言語化しました。性別、年代、職業、地域、聴取時間帯といった属性から各クラスターの具体的なリスナー像を特定し、実際の番組データを用いてその妥当性を検証。従来のデモグラフィック指標に代わる新たなリスナー可視化を実現し、番組制作や広告営業での活用を見据えた分析と、アプリ化への展望が秀逸でした。本発表は、最優秀発表に選出されました。
測定点だらけの製品をどう見張る?~ Cpk×低相関×クラスタリングで、要チェック点を見極める ~
【データサイエンティスト育成講座】
精密メカ部品の品質管理において、272部位に及ぶ寸法測定データから、工程能力指数(Cpk)、相関係数、クラスタリングを用いた3段階のフィルタリング手法を考案しました。これにより、監視対象を最大約96%削減しつつ(272部位から10部位以下へ)、異常検知力を維持できることを示しました。実務課題に対し、独自の分析ステップと粘り強い探索的データ分析(EDA)によって解決策を導き出した点が高く評価されました。
駅前駐輪場の月間台数予測
【データサイエンティスト育成講座】
駅前駐輪場の月間台数予測プロジェクトです。過去2年間の実績データと多様な特徴量(暦属性、天気、駅別乗降客数など)を用い、DTWクラスタリングと階層状態空間モデルを組み合わせることで、8つの駐輪場を2つのクラスターに分類し、月間台数予測の目標精度(MAPE 15%以下)を達成しました。これにより、駐輪場管理業務の効率化とコスト削減(年間約60万円の削減を試算)への貢献を示し、実務への展開を強く意識した分析が際立っていました。
皆様、長期にわたる学びの成果を存分に発揮した素晴らしい発表でした。惜しくも発表者に選出されなかった方も含め、卒業生の皆様の今後の活躍をデータミックス一同、引き続き応援してまいります。
次回の卒業発表会は2025年8月24日(日)に開催予定です。どなたでもご参加いただけますので、皆様のお申し込みをお待ちしております!