データサイエンティストになるためには? 必要なスキルや学習方法を解説
データサイエンティストとは、データを分析してビジネスに役…
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データサイエンティスト
2023.10.25
まずは、G検定とは、どのような知識・能力が問われる試験なのか、どのような分野が出題されるのかなど、基本的な内容を紹介します。
G検定は、ディープラーニングの基礎知識や、ディープラーニングを事業に活用する能力・知識があるかを問う試験です。
資格取得のための学習を通し、AIやディープラーニングの知識を体系的に習得できます。AIのアルゴリズムや統計・数理といった理論に関する知識だけではなく、法律や倫理に関する知識やビジネスへの活用方法なども学べます。
これからAIやディープラーニングに関するリスキリングを始めたいという方に適した試験といえるでしょう。なお、AIを活用するユーザーではなく、開発するエンジニアに向けたE資格という試験も用意されています。
参考記事:E資格とは?難易度、勉強方法、勉強時間について解説
G検定の出題範囲は以下のようになっています。
人工知能の定義や分類、人工知能の歴史などの内容が出題されます。
人工知能の研究開発動向、機械学習と深層学習の関係といった内容が問われます。
人工知能を研究する際に議論の焦点となりやすい問題について問われます。具体的には、強いAIと弱いAI、シンギュラリティといった用語の意味を理解しておく必要があります。
教師あり学習、教師なし学習、強化学習の概要が問われます。また、モデルの評価指標などの関連する内容も出題されます。
ディープラーニングの概要やアプローチが問われます。活性化関数や最適化手法、ドロップアウト等の実践的なテクニックについても概要を理解する必要があります。
画像認識によく使用されるCNN(畳み込みニューラルネットワーク)、音声や自然言語を処理するRNN(再帰型ニューラルネットワーク)について出題されます。これに加え、生成モデルや深層強化学習、モデルの解釈性といったことも問われます。非常に範囲が広く、メインとなる出題範囲といえるでしょう。
AIをビジネスに活用する際の諸問題について出題されます。AIプロジェクトの進め方や倫理・法律に関する問題など、実際にAIをビジネス活用する際に理解しておくべき内容が問われます。
基礎的な統計数理の問題です。統計検定3級程度の難易度とされています。
今後の技術進化や社会情勢の変化に伴い、出題範囲は変更される可能性があります。受験の際は公式ページでシラバスを確認するようにしましょう。
参考URL:https://www.jdla.org/certificate/general/
2023年は年5回実施されました。学びのきっかけを多く提供するために、2023年から開催回数を増やしたとのことです。
2023年 第1回:2023/3/3、3/4
2023年 第2回:2023/5/13
2023年 第3回:2023/7/7、7/8
2023年 第4回:2023/9/9
2023年 第5回:2023/11/10、11/11
2024年の日程については未定です。決まり次第公式ページに掲載されるでしょう。また、合格発表は試験日から2~3週間後です。直近に開催された2023年第3回試験では、試験日から約2週間後の2023年7月24日に結果が発表されました。
G検定の難易度が気になるという方もいらっしゃるかと思います。ここでは、G検定の難易度を、過去の合格率をもとに説明します。
G検定は、決して難易度が低い試験ではありません。しかし、未経験者でも努力次第で十分に合格できるレベルといえます。
G検定ではAIの定義から具体的な手法、数理・統計といった幅広い知識が問われます。この範囲の広さがG検定の難易度を上げている要因の一つです。
具体的な手法に関する理論が深く問われるといったことはないものの、広範囲にわたる分野の知識を浅く広く網羅する必要があります。また、法律や倫理等に関する知識も問われるため、ある程度の暗記力も問われます。前提知識のない方がゼロからこれらの知識を習得するのはそれなりに大変です。
また、問題数が多いことも難易度を引き上げている要因です。試験時間120分に対し、220問程度出題されるので、内容をよく理解し、素早く回答できるように準備しておく必要があります。
G検定の合格率はおよそ60~70%程度で推移しています。
出典:https://www.jdla.org/news/20230724001/
「データサイエンティスト検定 リテラシーレベル」や「ITパスポート試験」と同程度の合格率です。いずれも初学者向けの資格であり、未経験の方でも努力次第で十分に合格できる可能性があるといえるでしょう。
G検定合格を目指すためにおすすめの勉強法と勉強時間について説明します。
前提知識が全くない方の場合、まずはAIとは何かという概要を掴むことをおすすめします。「人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの」という本を読み、AIの全体像を大まかに理解しましょう。G検定で問われるAIの定義、動向などを学習できます。
出典:
https://www.amazon.co.jp/dp/4040800206?ref_=cm_sw_r_cp_ud_dp_DCHGVQSDH60Q236N8TCC
次に参考書を軽く読み、実際の試験範囲を把握しましょう。完全に理解する必要はありません。その後、問題集で演習し、各単元の理解を深めていきましょう。
前提知識がある程度ある方の場合、まずは模擬試験を受けて、苦手分野を把握しましょう。資格試験定番の勉強法です。G検定は過去問が公開されていないので、各種問題集に掲載されている模擬試験を活用しましょう。分からなかったところを公式テキスト等の参考書を読んで理解し、その後問題集に戻って各単元の問題を解き、理解を深めましょう。
インプット:アウトプット=3:7くらいの割合で学習を進めることをおすすめします。
前提知識の有無にかかわらず、時事問題の対策は欠かせません。昨今話題となっている生成AIなど、最新技術に関する関心も持つようにしましょう。
公式サイトに掲載されている合格者の声を参考にすると、試験対策に必要な勉強時間は30~40時間程度のようです。
ただし、前提知識の有無により必要な勉強時間は大きく異なります。前提知識がゼロに近い方の場合は80~100時間程度の勉強が必要となることもあるでしょう。
G検定の受験者におすすめの参考書と問題集を紹介します。
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/4798165948
日本ディープラーニング協会が執筆・監修する公式テキストです。丁寧な解説と共に、AIに関する基本的な内容から重要事項まで学習できます。
シラバスに準拠した内容となっており、このテキスト1冊で試験範囲を網羅可能です。また、章末問題も多数掲載されているため、インプットとアウトプットを繰り返し効率よく学習を進めることができます。G検定の試験対策のみならず、AIの入門書としても有用な参考書です。
出典:
https://www.amazon.co.jp/dp/4297129264?ref_=cm_sw_r_cp_ud_dp_4B1GP7ZP5ZYVHYKZGX7Z
AIやデータサイエンスに関する講座等で豊富な実績を持つ株式会社AVILENが執筆した問題集です。本番の試験を想定した実践的な問題と丁寧な解説が特徴です。
G検定での試験範囲が広い「ディープラーニングの手法」や「AIの社会実装」といった範囲の問題が多数収録されており、合格に向けて効率よく学習を進められるでしょう。公式テキストと共に必携の1冊といえます。
各単元の解説と問題の両方が掲載されたテキストです。丁寧な解説と豊富な演習問題が詰まっているテキストで、まさに「この1冊で受かる」参考書といえるでしょう。
各章の初めに概要を説明した動画のQRコードが掲載されているなど、効率良く学習を進められる工夫が随所に施されています。クオリティの高い章末問題に加え、巻末には限りなく本番に近い模擬試験も掲載されています。まさに至れり尽くせりの参考書です。参考書選びで迷ったら、この本を購入して、何度も読み込み、演習問題を解くという方法も選択肢の一つです。
G検定について寄せられることが多い質問に回答します。
G検定は、AIについての体系的な知識を幅広く習得したい人におすすめです。AIを活用したプロジェクトの企画や販売戦略などを立案したい方、未経験からデータサイエンティストやAIエンジニアを目指したい方、エンジニアとの共通言語を持ちたいマネージャーの方など、さまざまな方の役に立つ資格です。
問題の難易度や対象者層に差があります。G検定はAIをビジネス活用する方に向けた試験です。一方、E資格はAIを実装するエンジニア向けの試験です。AIやディープラーニングの理論に関する深い知識が問われます。ある程度Pythonを読み書きできる必要もあります。G検定よりも難易度が高い試験です。ただし、どちらの試験もAIの知識を問うという点では共通しています。
G検定は就職や転職の役に立ちます。G検定を取得しても、AIを実装するエンジニアとして活躍できるわけではありません。しかし、AIを事業に活用する方法を学べます。これまでに身につけたドメイン知識(特定の業界や関連業務などに関する知識)と組み合わせれば、AIを活用したビジネスの課題解決を推進できる可能性があります。その実績がキャリアアップにつながり、転職にも役立つと考えられます。また、未経験の方でも、G検定を取得することにより学習意欲をアピールでき、転職を有利に進められるかもしれません。
貴重な時間を割いて資格取得の勉強に取り組むなら、ビジネスの現場で役立つ実践的なスキルを身につけたいという方もいらっしゃるでしょう。
そのような方におすすめなのが、今多くの企業から注目されているデータ分析実務スキル検定(CBAS)です。
CBASと他の資格との違いは、他の資格が専門知識やテクニカルなスキルを重点的に評価するのに対し、CBASは、「実務に直結した能力を測る」ことを重視している点です。CBASは、ビジネスの現場で本当に役立つ実務能力を持つ人材を求めている企業から高い評価を受けていて、多くの企業が人材育成のツールとして取り入れています。
CBASには、以下の2つの種類があります。
・CBAS プロジェクトマネージャー級(PM級):組織横断的にデータ活用の推進をリードし、データ分析の専門家と経営陣の橋渡し役として機能するスキルを評価する試験
・CBAS シチズン・データサイエンティスト級(Citizen級):ビジネスの現場に存在するデータを的確に活用し、分析するスキルを評価する試験
CBASについて詳しく知りたい方は公式サイトをご確認ください。
参考サイト:データ分析実務スキル検定(CBAS)公式サイト
G検定の概要や難易度、勉強方法について解説してきました。G検定は、エンジニアではなく、AIを事業に活用するユーザー向けの試験です。AIやディープラーニングに関する基礎を幅広く学べます。決して難易度は低くないものの、努力次第で未経験の方でも十分に合格の可能性があるでしょう。今後、お仕事の中でAIに関わる可能性があれば、努力して取得する価値が大いにある資格です。
「資格を取得するだけではなく、仕事の現場でデータサイエンティストとして活躍するための実践的なスキルを習得したい」という方は、実践的なスキルを習得できる講座の受講を検討してみてはいかがでしょうか。
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