データサイエンティストになるためには? 必要なスキルや学習方法を解説
データサイエンティストとは、データを分析してビジネスに役…
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データサイエンス
2020.09.25
データサイエンティストという職業が誕生し注目が集まり始めたのは2010年頃からでした。その約2年後の2012年、データサイエンスで扱う領域の一つでもある機械学習という分野に新しい手法としてディープラーニングが登場します。
この手法の登場が人工知能分野にとっての大きな進歩となったため人工知能ブームも過熱。
もともとデータサイエンティストという職業に注目が集まっていたところに人工知能ブームも重なったことで、データサイエンティストに対する需要や注目度は一気に上がりました。
そして、データサイエンティストと人工知能のブームの発端から既に10年近くが経った現在、一時期に比べて話題になることが減ってきたどころか、最近では逆にAIブームの終焉や、データサイエンティストという職業は将来なくなるという話題まで聞こえてくるようになりました。
確かに”ブーム”として、ことさら話題になったり注目を集めることは減り、今後はもっとその機会が減るかもしれません。ですが、注目を浴びたり話題になったりしなくなることと、技術が使われなくなり需要がなくなることは同一ではありません。
データサイエンスは既に私達の身の回りの多くのところで活用されています。
私達の生活には既にインターネットやスマートフォンが必要不可欠になっていますが、これらを少しでも利用すれば、既に何かしらのデータサイエンスの恩恵を受けているといっても過言ではありません。
例えば、インターネットで検索をした時に検索結果により有益な情報が上位に出てくるための検索精度の向上、もしかして:○○?と類似の検索ワードを教えてくれるサジェスト機能、文字を入力している時に出てくる予測変換、利用しているWebサービスに普段と違うところからログインがあった際に通知が来る不正検知、など、ぱっと思いつくインターネットやスマートフォンのごく一般的な利用だけでも、こういった事にデータサイエンスが関連しています。
それ以外にも有名なところでは、Amazonに代表されるようなwebサイト上のレコメンド機能やターゲティング広告、webマーケティング、サイバーセキュリティ対策などにもデータサイエンスは活用されていますし、古くは迷惑メールの自動判別などにも利用されてきています。
もちろん浸透しているのはWebやITの世界に限らず、データドリブン経営や小売店の商品の需要予測、工場の稼働効率化、画像認識技術、リモートセンシングやIoT…挙げ始めるとキリがないほどにあらゆる分野の様々な場面で活用されています。
また、一般的とまではまだいえませんが、農業や漁業といった分野でも、これまでの気象情報や収穫量などを元に予測を立てたり生産の最適化を支援するといったところでデータサイエンスは活用されるようになってきています。
そして、こういった全てのデータサイエンスの活用は一度仕組みを作ったら終わりというわけではないため、継続的に精度やパフォーマンスの維持・向上を行っていくこともデータサイエンティストの仕事です。
この先10年後20年後に現在と全く同じ形でデータサイエンティストという職業が残っているか?という質問にYes/Noと回答を断言することは出来ませんが、私達の生活の至るところに既にこれだけデータサイエンスの活用が十分に浸透している以上、一過性のブームが過ぎたからといって突然データサイエンスの知識やスキルが必要とされなくなることはないでしょう。
他にも、データサイエンスの知識を必要とするビジネストランスレーターという職業の需要が今後増えるといわれています。肩書はデータサイエンティストではありませんが、十分なデータサイエンスの知識は必要です。
データサイエンティストという職業ではデータサイエンスに関する高度な知識と技術をどれだけ持っているかという事だけが評価軸となりがちですが、ビジネストランスレーターのような仕事がより一般的になれば、これまでのようなスペシャリスト型だけでなくジェネラリスト型の需要も増え、データサイエンティストではないデータサイエンス人材の仕事というのも増加していくかもしれません。
データサイエンティストという仕事自体が21世紀になってから登場した職業で、20年以上前には存在もしていませんでした。
データサイエンスの活用がさらに進み、これまで以上に色々な場面で使われるようになることで、今はまだ存在しないデータサイエンス人材向けの職業が今後誕生する可能性もあるのではないでしょうか。
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