
データサイエンスとは? 活用可能な領域や何が変わるかを解説
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データサイエンティスト
2023.04.26
統計検定の前に統計について簡単に説明します。
統計を辞書的に説明すると、集団の傾向・性質を数量的に明らかにすることです 。統計を行うためには 基になるデータが必要です。
有名な統計としては、国勢調査や消費者物価指数などがあります。成績や合格難易度を把握するために使われる偏差値も統計です。
統計を行うことで、判断を下したり行動を起こしたりするために必要な情報 が得られます。数字を見ただけでは判断しづらいことも、統計を分析し、背景にある事情などを理解できれば判断しやすくなります。
統計検定は一般社団法人統計質保証推進協会が実施している検定試験です。
公式HP:一般財団法人 統計質保証推進協会
統計検定には先述した通り以下の10種類があります。
・統計検定4級
・統計検定3級
・統計検定2級
・統計検定準1級
・統計検定1級
・統計調査士
・専門統計調査士
・DS基礎
・DS発展
・DSエキスパート
これらを大きく分類すると、統計検定、統計調査士、データサイエンスの3つに分かれます。
統計検定では、統計に関する全般的な知識が問われます。
種類ごとの試験内容と難易度は下表の通りです。
検定種別 | 試験内容 | 数学を基準にした難易度 |
---|---|---|
統計検定4級 | データや表・グラフ、確率に関する基本的な知識と具体的な文脈の中での活用力 | 中学数学レベル |
統計検定3級 | データの分析において重要な概念を身に付け、身近な問題に活かす力 | 高校数学レベル |
統計検定2級 | 大学基礎統計学の知識と問題解決力 | 大学基礎課程レベル |
統計検定準1級 | 統計学の活用力 ─ 実社会の課題に対する適切な手法の活用力 | 大学専門課程レベル |
統計検定1級 | 実社会の様々な分野でのデータ解析を遂行する統計専門力 | 大学専門課程レベル |
引用:検定種別|統計検定:Japan Statistical Society Certificate
検定種別 | 試験内容 | 数学を基準にした難易度 |
---|---|---|
統計調査士 | 統計に関する基本的知識と利活用 | 高校数学レベル |
専門統計調査士 | 調査全般に関わる高度な専門的知識と利活用手法 | 大学基礎課程レベル |
引用:検定種別|統計検定:Japan Statistical Society Certificate
検定種別 | 試験内容 | 数学を基準にした難易度 |
---|---|---|
データサイエンス基礎(DS基礎) | 具体的なデータセットをコンピュータ上に提示して、目的に応じて、解析手法を選択し、表計算ソフトExcelによるデータの前処理から解析の実践、出力から必要な情報を適切に読み取る一連の能力 | 大学入試レベル |
データサイエンス発展(DS発展) | 数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムのリテラシーレベルのモデルカリキュラムに準拠した内容 | 大学基礎課程レベル |
データサイエンスエキスパート (DSエキスパート) | 数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムの応用基礎レベルのモデルカリキュラムを含む内容 | 大学専門課程レベル |
引用:検定種別|統計検定:Japan Statistical Society Certificate
統計検定が統計に関する全般的な知識を問うのに対して、統計調査士とデータサイエンスでは実務能力にも焦点が当てられています。
また、統計調査士の検定では図表の作成やマーケティング調査など、統計をビジネスに活かす基礎的な考え方と能力が評価されるのに対して、データサイエンス検定では、ExcelやPythonの操作など、実際のデータ分析の手法に関する知識や能力が評価さます。
統計検定のデータサイエンス(DS)基礎は、統計検定のデータサイエンス資格の中ではもっとも難易度が低い試験です。しかし難易度が低いと言っても、大学入試レベルの数学知識が求められます。試験内容のメインは統計学とデータ分析ですが、統計学には数学の知識が求められるため、数学知識が必要になります。
データサイエンス(DS)検定で求められる能力をまとめると以下となります。
・データハンドリング技能
・データ解析技能
・解析結果の適切な解釈
データサイエンス(DS)基礎は2021年に始まった新しい資格試験であり、合格率はいまのところ公表されていません。
データが公表されている統計検定の他の試験の合格率は以下の通りです。
検定種別 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
統計検定4級 | 147 | 107 | 72.8% |
統計検定3級 | 320 | 242 | 75.6% |
統計検定2級 | 731 | 249 | 34.1% |
統計検定準1級 | 704 | 166 | 23.6% |
統計検定1級(統計数理) | 872 | 225 | 25.8% |
統計検定1級(統計応用) | 789 | 189 | 24.0% |
統計調査士 | 128 | 37 | 28.9% |
専門統計調査士 | 74 | 19 | 25.7% |
参照:2021年6月20日試験|統計検定:Japan Statistical Society Certificate
実務レベルといわれる統計検定準一級以上の合格率がいずれも30%を切っていて、資格の評価が高くなる分、合格難易度も上がることがわかります。
データサイエンスは、目的を明確化した上での分析計画の策定から、PythonやRなどのプログラミング言語を用いた実際のデータ収集や分析、分析結果のビジネスへの落とし込みまで、広範な知識とスキルが求められるため、すべてを一定レベルまで押し上げるのは簡単なことではありません。
資格取得や講座の受講など、成長が目に見える形で勉強を続けることが、モチベーションを保つ上でも重要です。
資格取得を通して自分の現在地を知ることで、学習プランを立てやすくなる点もメリットといえるでしょう。
データサイエンス(DS)基礎を含むデータサイエンスの統計検定は、2021年に新設された新しい資格試験のため、過去問題や勉強方法などの情報があまり多く出回っていません。他の検定に比べて勉強しづらいといえるでしょう。
勉強の基本的な流れとしては、統計学の基礎知識を一通り習得しつつ、Excelで実際に手を動かしながらデータ分析の基本を体感すると良いでしょう。Excelを用いた問題が多いので、実際にやってみることで理解が深まります。
統計検定の公式サイトにサンプル問題が掲載されていますので、早い段階でそれを解いて傾向を把握しておくことも重要です。
書籍で学習する場合、統計検定のテキストやその他統計学の基礎に関する書籍、Excelを用いたビジネスデータ分析に関する書籍などが挙げられます。
統計検定のデータサイエンス以外にも、データサイエンティストを目指したい人におすすめの役に立つ資格があります。
データベーススペシャリスト試験は、IPAが実施している国家資格で、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験の上位に位置します。データベース構築を行うことが多いデータサイエンティストとしてはぜひとも取得しておきたい資格のひとつです。
公式HP:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:データベーススペシャリスト試験
データ分析実務スキル検定(CBAS)は、データサイエンスに特化した数少ない資格試験のひとつです。PM級とCitizen級の2種類があり、Citizen級は、データによる仮説検証やデータハンドリングから分析までをExcelを駆使して行う技量を問われるため、今回紹介した統計検定データサイエンス(DS)基礎との相互性、補完性が高い点もおすすめの理由です。
公式HP:CBAS データ分析実務スキル検定
データサイエンスは独学で学ぶのが難しい ジャンルです。
ゼロから時間をかけてデータサイエンスを学びたいのであれば、専門の学部を持つ大学で体系的に学ぶというのもひとつの選択肢です。
データ分析やプログラミングの実務経験がある人は、今回紹介したような資格を取得して知識やスキルの証明とし、キャリアアップを目指す方法があります。
より実践的なデータサイエンスを学びたいのであれば、ビジネススクールの受講がおすすめです。国の助成制度を活用すれば受講料負担を減らすことも可能です。
データミックス社では、総合講座として「ゼロから始めるExcelデータ分析・統計学講座」や「データサイエンス基礎講座」など5講座、トピック別講座として「Python入門」など4講座を提供しており、目的に合わせて必要な知識やスキルを効率よく学ぶことができます。受講料の70%が還付される専門教育訓練給付制度の利用も可能です。
高度なExcel操作を学ぶことで、統計検定データサイエンスのさらに上級レベルの資格取得にも役に立つでしょう。
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