E資格とは?難易度、勉強方法、勉強時間について解説

データサイエンティスト

2023.10.23

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データサイエンティストやAIエンジニアに関する資格を調べる中で、「E資格」という資格を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。さまざまな資格がある中で、E資格はどのようなことが問われる試験なのか、難易度はどの程度なのか気になっている方もいらっしゃるかと思います。
この記事では、E資格の概要や難易度、勉強方法についてご紹介します。おすすめの参考書も紹介しますので、現在勉強を進めている方もぜひ参考にしていただければと思います。

1.E資格の概要

まずは、E資格とは、どのような知識・能力が問われる試験なのか、どのような分野が出題されるのかなど、基本的な内容を紹介します。

 

(1)E資格とは

 

E資格とは、一般社団法人日本ディープラーニング協会が主催する資格試験です。AI人材の能力を認定するための試験で、機械学習や深層学習の適切な手法を選択し、実装する能力があるか問う試験です。手法の理論に加え、Pythonを用いた実装に関する知見も問われます。ディープラーニングに関する知識を事業に活用するユーザーではなく、エンジニアを対象とした試験といえるでしょう。

 

現場で活躍できるAIエンジニア、データサイエンティストを目指す方におすすめの資格試験です。なお、ユーザーを対象とした試験として、G検定という試験も用意されています。

参考記事:G検定とは?難易度、勉強方法、勉強時間について解説

 

(2)受験資格について

 

E資格を受験するためには、試験日の過去2年以内に一般社団法人日本ディープラーニング協会が認定したプログラムを修了していることが必要です。E資格は多肢選択式の知識問題が出題されますが、それだけではディープラーニングを実装する能力を測ることはできません。そこで、実技試験も含めた認定プログラムの修了を条件とすることにより、実装能力も担保しているのです。

 

認定講座には、基礎的な数学やPythonの能力といったある程度の知識を前提としたものから、数学の基礎から学べるものまでさまざまなレベルが用意されています。ご自身のレベルに合わせた講座を選びましょう。

 

(3)出題範囲

 

出題範囲は大きく分けると、「応用数学」、「機械学習」、「深層学習」、「開発・運用環境」の4つに分類されます。基礎的な事項から体系的に学習し、深層学習に関する知識を身につけられます。

 

・応用数学

線形代数や確率・統計、情報理論などが出題されます。機械学習や深層学習の基礎となる知識です。

 

 ・機械学習

各種手法のアルゴリズムやモデルの性能指標、強化学習などが出題範囲となっています。

  

・深層学習

メインとなる出題範囲です。全結合型ニューラルネットワーク・畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、再帰型ニューラルネットワーク(RNN)の計算方法や有名なモデルの仕組み、最適化の手法などが主に問われます。さらに、深層強化学習のアルゴリズムといった発展的な内容も問われます。また、2022#2から距離学習やメタ学習といった新たな単元も追加されています。技術の進歩に合わせ、出題範囲も拡大していくと予想される分野です。

 

・開発・運用環境

開発の際に用いる手法(軽量化・分散処理など)の理論や環境構築に関する問題です。実際にAIを活用するエンジニア向けの試験ですので、こういった知識も問われます。

 

機械学習の基礎から深層学習に関する最先端の技術まで、非常に幅広い範囲から出題されます。また、シラバスが変更されることもあります。公式サイトで最新のシラバスを確認しましょう。

参考URL:https://www.jdla.org/certificate/engineer/#

 

認定プログラムは最新のシラバスに対応した内容となっているはずなので、基本的には認定プログラムに沿って学習を進めるとよいでしょう。

 

(4)試験日と結果発表の日程

 

試験日は年2回です。例年2月と8月に開催されています。結果発表は試験日からおよそ1カ月後となります。

2.E資格の合格率と難易度

E資格の難易度が気になるという方もいらっしゃるかと思います。ここでは、E資格の難易度を、過去の合格率をもとに説明します。

 

(1)E資格の合格率

 

 E資格の合格率は70%前後です。初回からの推移は以下の通りです。

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出典:https://www.jdla.org/news/20230310003/

 

(2)E資格の難易度

 

合格率は70%前後と比較的高い数字ですが、試験の難易度自体は高いです。応用情報技術者試験(合格率25%程度)などといった試験と比較すると合格率は高く、一見難易度は低そうに見えます。しかし、E資格の合格率が高いのは受験者のレベルが高いからであり、試験の難易度が低いからではありません。

 

E資格の受験者は全員認定講座修了済みで、一定レベルの知識やスキルを有しています。また、職種別の合格者数を見ても、研究開発や情報システム関連の方が過半数を占めていることが分かります。

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出典:https://www.jdla.org/news/20230310003/

 

受験者のレベルが高いにも関わらず、3割近くの方が不合格となるほど難易度が高い試験ともいえます。

 

実際に、試験範囲も非常に広く、内容も高度な試験です。特に、深層学習の分野は非常に難解です。未経験の方や知識のない方が合格を目指すのはややハードルが高いといえます。

3.E資格取得のための勉強方法と勉強時間

E資格合格を目指すためにおすすめの勉強法と勉強時間について説明します。

 

(1)おすすめの勉強方法

 

認定プログラムを受講し、内容をよく理解するのが確実な学習方法です。E資格の受験資格を得るには認定プログラムを修了する必要があるため、受験資格を得るころには最低限の知識は自然に身につくでしょう。知識問題の他にコーディングの課題もあると思いますが、自ら手を動かして技術を習得するようにしましょう。認定プログラムの修了試験では自らモデルを構築する必要があります。また、E資格本番でもPythonの穴埋め問題があります。認定プログラムを学習し、理論に関する知識やコーディングの技術を向上させましょう。

 

プログラムの受講と並行して問題集を解いて知識をアウトプットし、定着させるのもよい方法です。知識をインプットするだけではなかなか問題が解けるようにならないからです。問題を繰り返し解き、知識を定着させましょう。E資格の過去問は公開されていないため、市販の問題集や認定講座の模擬問題を活用しましょう。

 

(2)標準的な勉強時間

 

Study-AI社が独自に実施したアンケートでは、学習時間「100~200時間」と回答した方が45.59%、「200~300時間」と答えた方が42.65%となる結果でした。この程度の学習時間が目安になると思われますが、前提知識のレベルによってはさらに時間がかかることも予想されます。例えば基礎的な数学も分からないという状態からであれば、400時間を超える時間がかかることも予想されます。参考として、最初から基本的な統計の知識があった筆者は、1日2時間程度の学習をおよそ6カ月継続して合格しました。時間にするとおよそ360時間程度となります。

参考URL:https://study-ai.com/difficulty2021/

4.おすすめの参考書と問題集

E資格の受験者におすすめの参考書と問題集を紹介します。

 

(1)徹底攻略ディープラーニングE資格エンジニア問題集

 

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出典:https://book.impress.co.jp/books/1120101184

 

こちらはE資格の対策として最初に挙がる定番の問題集で、 「黒本」とも呼ばれています。合格者の多くが使用しているのではないでしょうか。

E資格認定プログラム第1号の事業者であるスキルアップAI株式会社の講師陣が執筆に携わっており、問題のクオリティは折り紙つきです。本番の出題傾向に沿った問題を解けば、合格に必要な知識が自然に身につきます。また、解説も非常に丁寧なので、なぜその回答になるのかを理解できます。総仕上げ問題もあるため、試験前の実力チェックにもおすすめです。

 

E資格の勉強は、基本的には認定プログラムを主軸とすることが前提です。講座と並行して問題集を解けば効率よく知識を定着させることができます。そんな時はこの「黒本」を使用しましょう。繰り返し問題を解き、実力をアップさせていきましょう。

 

(2)ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装

 

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出典:https://www.oreilly.co.jp/books/9784873117584/

 

こちらはディープラーニングの入門書で、「ゼロつく」と呼ばれて親しまれている定番の参考書です。ディープラーニングを基本的な理論から説明し、Pythonを用いて実装して原理を学ぶことを目的とした本です。既存のライブラリやツール、フレームワークを使用しないため、この本に沿って手を動かして実装を進めていくことによりディープラーニングを本質的に理解できるようになります。

 

E資格ではPythonの穴埋め問題も出題されます。その際、全結合型ネットワークの実装などは理解しておく必要があります。その際にこの「ゼロつく」が役立つでしょう。

 

(3)ゼロから作るDeep Learning ② ―自然言語処理編

 

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出典:https://www.oreilly.co.jp/books/9784873118369/

 

こちらは、「ゼロつく」シリーズの第2弾です。自然言語処理などでよく使われるRNN(再帰型ニューラルネットワーク)の技術をマスターできます。E資格でもRNNや自然言語処理に関する内容は数多く出題されるため、本書を読んで理解を深めておくとよいでしょう。

 

勉強方法をまとめると、基本的には認定プログラムを主軸として勉強し、「黒本」で知識をアウトプットして定着させるという流れです。その際、実装に関する問題で「なぜこうなるのか」理解できないことがあると思います。そのような時は「ゼロつく」シリーズを用いて理解を深めるとよいでしょう。

5.E資格に関するよくある質問と回答

E資格について寄せられることが多い質問に回答します。

 

(1)E資格はどんな人におすすめ?

 

E資格は、現場で活躍できるAIエンジニアを目指している方におすすめです。E資格に向けた学習を通して、機械学習や深層学習の理論を体系的に習得できます。未経験からエンジニアを目指す方、より網羅的に学習したい現役エンジニアの方などにピッタリの資格といえるでしょう。

 

(2)E資格とG検定の違いは?

 

いずれも機械学習や深層学習の知識を問う試験ですが、試験のレベルや対象者に違いがあります。E資格はAIを実装するエンジニア向けですが、G検定はAIを使用するユーザー向けの試験です。E資格の方がG検定と比較してより深い知識が問われる傾向があります。

参考記事:G検定とE資格の違いとは?難易度・両方取得する必要性も解説

 

(3)就職や転職に役立つ?

 

E資格の取得は、機械学習や深層学習に関する知識を持っていることを企業側にアピールできるため、就職や転職で有利になる可能性があります。AI人材に関する需要はどの業界でも高まっているため、採用時にプラスの印象を与えられるでしょう。未経験の方でも、潜在的な能力ややる気をアピールする材料になると考えられます。

6.より実践的なスキルを証明できるCBASとは

貴重な時間を割いて資格取得の勉強に取り組むなら、ビジネスの現場で役立つ実践的なスキルを身につけたいという方もいらっしゃるでしょう。

そのような方におすすめなのが、今多くの企業から注目されているデータ分析実務スキル検定(CBAS)です。

 

CBASと他の資格との違いは、他の資格が専門知識やテクニカルなスキルを重点的に評価するのに対し、CBASは、「実務に直結した能力を測る」ことを重視している点です。CBASは、ビジネスの現場で本当に役立つ実務能力を持つ人材を求めている企業から高い評価を受けていて、多くの企業が人材育成のツールとして取り入れています。

 

CBASには、以下の2つの種類があります。

・CBAS プロジェクトマネージャー級(PM級):組織横断的にデータ活用の推進をリードし、データ分析の専門家と経営陣の橋渡し役として機能するスキルを評価する試験

・CBAS シチズン・データサイエンティスト級(Citizen級):ビジネスの現場に存在するデータを的確に活用し、分析するスキルを評価する試験

 

CBASについて詳しく知りたい方は公式サイトをご確認ください。

参考サイト:データ分析実務スキル検定(CBAS)公式サイト

まとめ

この記事ではE資格の概要や難易度、勉強方法、おすすめの参考書などを紹介しました。

 

E資格は機械学習や深層学習の知識を幅広く問う、難易度の高い試験です。また、受験資格を得るためには認定講座を修了する必要があるため、時間・金銭的な意味でもハードルの高い試験といえます。

 

「資格を取得するだけではなく、仕事の現場でデータサイエンティストとして活躍するためのスキルを習得したい」という方は、実践的なスキルを習得できる講座の受講を検討してもよいでしょうか。

 

データミックスでは、初学者や文系出身の方でもデータサイエンティストに必要な知識やスキルを体系的に学習できるデータサイエンティスト育成講座を提供しています。

受講料の最大70%が支給される専門実践教育訓練の指定講座として認定されている本格的な講座で、ビジネスの課題を解決するための思考力と課題解決力を養うことを重視しているため、ビジネスの現場で役立つ実践的なスキルを習得できます。

オンラインで受けられる無料の個別相談も実施していますので、「カリキュラムの詳細を知りたい」「講座を受講してみたいけれど、ついていけるか不安」という方もぜひお気軽にお申し込みください。

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