
7月5日、データミックス神保町教室にて、2025年9月期『データサイエンティスト育成講座』『データエンジニア育成講座』『HRデータアナリスト育成講座』『プロダクト・データアナリスト育成講座』『生成AI・機械学習エンジニア育成講座』の卒業生による卒業発表会が開催されました。
卒業発表会は、受講生一人ひとりが自ら研究テーマを決め、半年以上にわたって学んだ成果を発表する場です。卒業生たちは、所属先企業のビジネス課題や社会的に注目されるテーマなど、自身が直面している課題をもとに研究に取り組みました。
今回は、特に優秀と評価された5名の発表をご紹介します
1. 販促施策のROI検証と粗利改善の提案【データサイエンティスト育成講座】
飲食チェーンで増え続ける販促施策の費用対効果を見直すため、49店舗の店舗×日次で約3万7,000件に集約したデータと95種類の施策を分析しました。施策を11分類に整理し、店舗特性や価格改定の影響を考慮しながら、客数・粗利への効果を定量化。はがき施策やおかわり施策の有効性を示す一方、LINE会員限定クーポンなど一部施策については、来店増への寄与が限定的で、粗利を押し下げている可能性を示しました。「何を始めるか」ではなく「何をやめるか」という実務的な問いを設定し、配信頻度やチャネル戦略の見直しまで提案した点が高く評価されました。
2. 横浜キヤノンイーグルス低迷要因分析と強化投資のROI評価【データサイエンティスト育成講座】
横浜キヤノンイーグルスの成績が3位から10位へ低下した要因を明らかにするため、過去4年分の試合成績やチームスタッツ、トライシーンのテキストデータを分析しました。後半のトライ数減少や反則増加に加え、ラインアウトやモールを起点とする組織的な攻撃が減り、個人の突破力に依存するプレーへ移行していることを可視化。優勝チームとの比較から、守備・セットプレー・組織攻撃を段階的に強化する施策を提案し、ブランド価値向上や営業機会創出まで含めた強化投資のROIを試算しました。公開データから課題を深掘りし、チーム強化を経営視点まで結びつけた分析として高く評価されました。
3. モバイルマネー利用は、人々の生活安定性を向上させるのか【データサイエンティスト育成講座】
ケニアで広く普及するモバイルマネーサービス「M-Pesa」を題材に、金融サービスへのアクセスが人々の生活安定性に与える影響を分析しました。銀行口座を持たない人々も利用できる送金・決済・貯蓄機能に着目し、世帯調査データを用いて、緊急時に生活を維持できる資金的余力との関係を検証。農村部への仕送りや安全な資金保管など、モバイルマネーが生活のレジリエンスを高める可能性を示しました。国際的な社会課題に切り込んだ着眼点に加え、データの偏りにも誠実に向き合う分析姿勢が高く評価されました。
4. オープンデータを活用した橋梁補修優先度の新たな評価法【データサイエンティスト育成講座】
全国で老朽化が進む橋梁の補修優先順位を、より合理的かつ説明可能に決定するため、国土交通省の点検・交通量データとOpenStreetMapを組み合わせた評価手法を構築しました。交通量と迂回路の長さによるマトリクス評価に、橋梁の諸元や交通特性を用いたクラスタリングを統合し、東京都23区内の橋梁を総合的に順位付け。限られた予算の中で、自治体が補修対象を選定する際の意思決定支援に加え、将来的な定期分析やWebサービス化まで見据えた構想を提案しました。専門知識とデータ活用を融合し、実務で活用可能な評価手法を示した点が高く評価されました。
5. 報告に埋もれた遅延を、可視化する【データサイエンティスト育成講座】
プロジェクト進捗が「順調」と報告されながら突然問題が顕在化する課題に対し、客観的なプロジェクトデータから予測した遅延確率と、報告書の文面から推定した遅延確率の差を「透明度」として可視化する仕組みを構築しました。LightGBMによる遅延予測と、生成AIで作成した報告書データを用いた報告トーン分析を組み合わせ、Streamlit上で要注意タスクやプロジェクト全体の健康度を確認できるダッシュボードを開発。PMOの確認工数を約6割削減できる可能性を試算し、月約54時間の工数創出による高付加価値業務へのシフトを提案しました。定性的な報告の曖昧さを数値化し、実務課題を具体的な仕組みに落とし込んだ点が高く評価されました。
皆様、長期にわたる学びの成果を存分に発揮した素晴らしい発表でした。惜しくも発表者に選出されなかった方も含め、卒業生の皆様の今後の活躍をデータミックス一同、引き続き応援してまいります。
次回は2026年9月13日(日)に開催予定です。どなたでもご参加いただけますので、皆様のお申し込みをお待ちしております!


