未経験者がリスキリングでデータサイエンティストを目指す方法

データサイエンティスト

2023.09.25

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DXに取り組む企業が急増する中、DX推進の中核的な役割を担うデータサイエンティストは、将来性の高い職業として注目を浴びています。DX時代に必要なスキルを身につけるためにリスキリングでデータサイエンティストを目指したいと考える方も増えているようです。一方で、データサイエンティストという職業に興味を持っているけれど、「未経験からチャレンジすることは可能なのだろうか」などという疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
データ分析やプログラミングなどの知識やスキルを求められるため、未経験から目指すのはハードルが高いと感じている方もいらっしゃるようですが、プログラミング未経験の方や文系大学出身の方でも、必要な知識やスキルを体系的に学習することによりデータサイエンティストを目指すことは可能です。
この記事では、リスキリングでデータサイエンティストを目指すメリットや注意点、リスキリングによりデータサイエンティストを目指す具体的な道筋などについて解説します。

1.リスキリングとは

リクルートワークス研究所が公開している資料によると、リスキリングは以下のように定義されています。

新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応して価値を創造し続けるために、必要なスキルを獲得する/させること

引用元:リスキリングをめぐる内外の状況について(厚生労働省)

 

AI、IoT、データサイエンスなどの技術革新に伴い、デジタル・トランスフォーメーション(DX)化が進み、高度な専門性を持つDX人材への需要が高まっています。岸田首相は2022年10月3日の所信表明演説で、個人のリスキリング支援として、5年間で1兆円を投資することを表明しました。

 

経済産業省のリスキリング支援には、第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)認定制度があります。Reスキル講座認定制度は、IT・データを中心とした将来の成長分野において、社会人が高度な専門性を身に付けキャリアアップを図るための専門的・実践的な教育訓練講座を経済産業大臣が認定するものです。

参考URL:第四次産業革命スキル習得講座認定制度(経済産業省)

2.リスキリングでデータサイエンティストを目指すメリット

リスキリングでデータサイエンティストを目指すことには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

 

(1)データサイエンス分野はReスキル講座の対象

 

データサイエンスは、Reスキル講座の中でも特に関心が高まっている領域です。2023年7月時点で、全128講座のうち26%(33講座)を占めるほどです。

参考URL:認定制度説明資料(2023年7月)(経済産業省)

 

Reスキル講座は専門実践教育訓練給付金の対象で、給付金を利用すると、受講費用の最大70%(年間上限56万円)が支給されます。支給を受けるためには一定の要件を満たす必要があるので、給付金の支給を受けたい場合は、要件を満たすか確認しましょう。

参考URL:厚生労働省「教育訓練給付制度」「人材開発支援助成金」との連携(経済産業省)

 

(2)年収アップを図れる可能性もある

 

近年では幅広い業界でDXの推進に取り組む企業が増加しており、DX推進の中核的な役割を担うデータサイエンティストの需要が高まっています。


リスキリングでデータサイエンティストに必要な知識やスキルを習得できれば、転職市場におけるご自身の市場価値が高まり、有利に転職活動を進められるでしょう。実務で通用するスキルを習得していることを評価された場合は、年収アップを実現できる可能性も高くなります。

参考記事:リスキリングは転職に有利?おすすめの7つの分野と関連資格を紹介

3.リスキリングでデータサイエンティストを目指す際の注意点

データサイエンティストを目指す際は、以下の点に注意しておきましょう。

 

(1)幅広い知識やスキルの習得が必要

 

データサイエンティストになるためには、多岐にわたる知識とスキルが求められます。

データサイエンティスト協会は、データサイエンティストに必要な3つのスキルセットを以下のように定義しています。

・ビジネス力:課題背景を理解した上で、ビジネス課題を整理し、解決する力

・データサイエンス力:情報処理、人工知能、統計学などの情報科学系の知恵を理解し使う力

・データエンジニアリング力:データサイエンスを意味のある形に使えるようにし実装・運用できるようにする力

引用元:データサイエンティストに必要な3つのスキル領域(データサイエンティスト協会)

 

具体的なスキルは、一般社団法人データサイエンティスト協会の「スキルチェックリスト ver.4」で確認することができます。

参考URL:スキルチェックリスト ver.4(データサイエンティスト協会)

 

(2)常に新しい技術を学び続ける姿勢も必要

 

データサイエンティストは、新しい技術や手法を積極的に学び、効果的に活用することが求められます。

今後のビジネス戦略において中心的な役割を果たすと予想される深層学習や自然言語処理の理解と応用は特に重要です。

データサイエンティストがこれらの技術を習得することで、新しいビジネスモデルを生み出す、個人の要求に応じたサービスを提供するなどの可能性が広がることが期待されています。

4.リスキリングでデータサイエンティストを目指す具体的な手順の例

データサイエンティストを目指すために、専門実践教育訓練給付金を利用する具体的な手順を紹介します。

 

1.専門実践教育訓練給付金の受給資格を確認

2.ジョブ・カードを作成

3.訓練前キャリア・コンサルティングを受講

4.受講するデータサイエンティスト育成講座を選択

5.ハローワークでの受講前申請手続き

6.データサイエンティスト育成講座を受講

7.受講修了日の翌日から1か月以内に支給申請

8.データサイエンティストの求人に応募

参考URL:教育訓練給付制度(厚生労働省)

 

(1)専門実践教育訓練給付金の受給資格を確認

 

まずは、専門実践教育訓練給付金の受給資格を確認しましょう。給付金の対象となる雇用保険加入年数等の条件や必要な書類などをチェックし、自身が受けることができるか確認しましょう。

 

(2)ジョブ・カードを作成

 

専門実践教育訓練給付金の受給資格があることを確認できたら、次にジョブ・カードを作成します。

ジョブ・カードとは、自身のスキルや経験、希望する職種などをまとめたツールのことです。個人のキャリアアップや、円滑な就職・転職を促進することを目的として厚生労働省が開発したもので、専門実践教育訓練給付金を受けるための訓練前キャリア・コンサルティングの際に必要となります。

ジョブ・カードは、マイジョブ・カードという専用のサイトを利用して作成することが可能です。

参考URL:マイジョブ・カード

 

(3)訓練前キャリア・コンサルティングを受講

 

専門実践教育訓練給付金を受けるためには、キャリアコンサルタントによる訓練前キャリア・コンサルティングを受ける必要があります。

訓練前キャリア・コンサルティングでは、キャリアコンサルタントとの面談を通じて、ご自身の今後のキャリアや専門実践教育訓練に関するアドバイスを受けることができます。

 

(4)受講するデータサイエンティスト育成講座を選択

 

訓練前キャリア・コンサルティングを受けた後は、第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)の中から、ご自身が受講するデータサイエンティスト育成講座を選択しましょう。講座の内容や期間、開催場所などを確認し、自身の学習スタイルやスケジュールに合わせて選ぶとよいでしょう。

受講する講座が決まったら、講座受講の申し込みを行い、以下の情報を確認しておきましょう。

・指定番号

・スクール名及び教育訓練施設の名称

・教育訓練講座名

上記の情報は、次のステップの受講前申請手続きで必要となります。

 

(5)ハローワークで受講前申請手続き

 

専門実践教育訓練給付金を受けるには、原則として受講開始日の1ヶ月前までにハローワークで受講前申請手続きを行う必要があります。

教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票やジョブ・カードなどの必要書類をハローワークに提出して手続きを行いましょう。

 

(6)データサイエンティスト育成講座を受講

 

データサイエンティスト育成講座を受講します。

専門実践教育訓練給付金を受けるには、講座の修了要件を満たし、修了証明書を受け取る必要があります。

修了要件は講座によって異なりますが、講座ごとに、出席率や試験の得点などの要件が設定されています。

受講前に修了要件を確認し、期日までに修了要件を満たせるように計画的に講座を受講し、要件をクリアしましょう。

 

(7)受講修了日の翌日から1か月以内に支給申請

 

「専門実践教育訓練修了証明書」に記載されている「受講修了日」の翌日から起算して1か月以内に、ハローワークに必要書類を提出して給付金申請手続きを行います。

 

ハローワークで申請が承認されると、ハローワークから支給内容等を記載された書類が送付され、本人が指定した口座に受講料の50%が給付金として振り込まれます。

 

(8)データサイエンティストの求人に応募

 

データサイエンティスト育成講座を受講して、必要な知識とスキルを習得した後は、データサイエンティストの求人に応募して実務経験を積むとよいでしょう。

データサイエンティストとして実務経験を持つ人材が転職市場に流出することが少ないので、潜在的な能力を評価するポテンシャル採用を実施している企業が多いです。ポテンシャル採用では、データサイエンティスト育成講座を受講したことも評価される可能性が高いので、積極的にアピールしましょう。

「専門実践教育訓練修了証明書」に記載されている「受講修了日」の翌日から1年以内に被保険者として雇用された場合、一定の要件を満たすと受講料の20%が追加で支給されます。

 

参考記事:データサイエンティストのポテンシャル採用が多い理由・未経験者に対する評価基準は?

まとめ

この記事では、リスキリングでデータサイエンティストを目指すメリットや注意点、リスキリングによりデータサイエンティストを目指す具体的な道筋などについて解説しました。

 

リスキリングでデータサイエンティストを目指してみたいけれど、幅広い知識やスキルを習得できるか不安だという方は、データサイエンティスト育成講座の受講を検討してみてはいかがでしょうか。

 

データミックスでは、初学者や文系出身の方でもデータサイエンティストに必要な知識やスキルを体系的に学習できるデータサイエンティスト育成講座を提供しています。

受講料の最大70%が支給される専門実践教育訓練の指定講座として認定されている本格的な講座で、ビジネスの現場で役立つ実践的なスキルを習得できます。

オンラインで受けられる無料の個別相談も実施していますので、「カリキュラムの詳細を知りたい」「講座を受講してみたいけれど、ついていけるか不安」という方もぜひお気軽にお申し込みください。

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