データサイエンティストになるためには? 必要なスキルや学習方法を解説
データサイエンティストとは、データを分析してビジネスに役…
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データサイエンス
2023.10.04
Google Colaboratory(通称:Colab)は、Googleが提供するクラウドベースのPython開発環境であり、ユーザーがブラウザ上で簡単に利用できます。
Google Colabは、その利便性と高度な機能性により、機械学習の教育、研究、データ分析など、Pythonを活用する多様な場面で用いられています。
これらの理由から、初学者から研究者まで、多くのユーザーによって支持されています。
Google Colabの特徴について、以下の内容を解説します。
・ローカル環境の構築不要
・必要なフレームワークやライブラリを追加可能
・Pythonコードの共有が容易
・無料でGPUを利用可能
・Python開発に最適化された対話型プログラミング環境
Google Colabは、ローカルマシンにPythonの開発環境を構築せずに、無償で開発環境を使えます。Pythonの標準ライブラリに加えて、データ分析や機械学習によく使用されるPandasやNumPyといったライブラリもインストール済みです。
Google Colabを開くだけで、すぐにPythonで開発を行うことができます。
特にプログラミング初学者は、ローカルマシンで開発環境を設定するのに時間を要することが多いです。Google Colabを利用すれば、環境構築に時間をかけず、学習に集中できます。
Google Colabでは、ユーザーが必要とするPythonのフレームワークやライブラリを追加できます。ユーザーは自分の要件にあった環境を自由に構築することが可能です。
例えば、自然言語処理のライブラリであるMeCabは、Google Colabのデフォルト環境には含まれていません。MeCabをインストールすることで、Google Colabで使用できるようになります。
このように、Google Colabには、ユーザーが自分の要件に合う環境を自由に構築できるという特徴があります。
Google Colabでは、作成したコード(ノートブック)を他のユーザーと手軽に共有でき、チーム作業やコードレビューがスムーズに進められます。
ノートブックでは、Pythonの実行が可能なコードセルとMarkdown形式のテキストセルを一つのドキュメントに組み合わせることができます。
Google ColabはGoogle Driveと連携しており、作成したノートブックはGoogle Driveに保存されます。Google Driveの共有機能を使えば、Google ドキュメントや Google スプレッドシートと同じように、他のユーザーとノートブックを共有できます。共有されたノートブックはブラウザ上で直接開くことができ、必要に応じて編集も可能です。
Google Colabでは、無償でGraphics Processing Unit(GPU)を利用できます。
GPUはコンピューター内の大量の計算を高速に処理できるハードウェアです。並列処理が可能で、大量のデータを扱うデータ分析や機械学習のタスクに適しています。Google Colabでは、設定によりGPUの使用を選択できます。
Google ColabはデータサイエンティストやAI開発者にとって魅力的なツールといえるでしょう。
Google Colabは、Python開発に適した対話型プログラミング環境を提供しています。対話型プログラミング環境とは、プログラミングのコードを記載して、結果を確認しながらプログラムを開発できる環境のことです。
対話型プログラミングの利点はその即時性にあります。
コードの一部を書いてすぐに結果を確認できるため、エラーの特定や修正、新たなアプローチの試行が容易になります。
Google ColabはJupyter Notebookと開発環境が非常に似ています。
Jupyter Notebookに慣れているユーザーであれば、Google Colabも容易に使いこなせるでしょう。
Google Colaboratoryでできることとして、以下の3つについて説明します。
・Pythonコードの実行
・GPUを活用した高速計算
・ファイルのアップロード/ダウンロード
Google Colabを利用すると、ブラウザ上で直接Pythonコードを実行することが可能です。
ローカル環境の設定なしで、すぐにPythonのコーディングを始められるので、ローカル環境の設定に時間と手間を割くことなく、コードの実行に集中できます。
Google Colabでは、無料でGPUを使用できるので、大規模なデータ分析や機械学習タスクを効率的に実行できます。
例えば、深層学習のフレームワークであるTensorFlowやPyTorchを使用する際には、大量のデータと複雑な計算を扱います。GPUの活用により、これらの時間を要するタスクを大幅に短縮できます。
Google Colabのノートブック設定からGPUを選択するだけで、大量のデータを扱うデータ分析や機械学習のタスクを高速化できます。
Google Colabでは、ユーザーのデータを簡単にアップロードやダウンロードすることが可能です。これにより、ユーザーのデータをGoogle Colabで直接扱えます。
例えば、ユーザーのCSVファイルをGoogle Colabで読み込みたい場合、そのファイルをGoogle Colabに直接アップロードできます。
Google Colabで生成したデータを自身のマシンにダウンロードすることも可能です。
参考URL:External data: Drive, Sheets, and Cloud Storage(Google公式サイト)
Google Colabの基本的な使い方について、以下の手順を解説します。
・事前準備
・コードセルによるPythonコードの実行
・テキストセルを利用したテキスト表示
・ライブラリのインストール
・GPUの使用方法
Google Colabを使用するには、以下の準備が必要です。
①ブラウザの準備:Google Colabはブラウザベースのため、最新のブラウザが必要(Chrome、Firefox、Safariの最新版は動作検証済み)
②Googleアカウントの作成:Google ColabはGoogleのサービスのため、Googleアカウントが必要
③Google Colabアプリのインストール:Google Driveに「Colaboratory」アプリのインストールが必要
Pythonコードの実行は、コードセルにPythonコードを入力し、そのセルを実行することで可能です。
コードセルは、ショートカットキーの「Shift + Enter」キーを押すことで実行できます。
例えば、コードセルに「print(“Hello World!”)」と入力し、「Shift + Enter」キーを押すと、「Hello World!」という文字列が出力されます。
参考URL:Overview of Colaboratory Features(Google公式サイト)
Google Colabには、テキストセルという機能があり、テキストセルを用いてメモやコードの説明を記録できます。
テキストセルはコードの説明や結果の解説など、コーディング作業に関する重要な情報の整理や保存に便利です。
テキストセルではMarkdown形式でテキストを入力することが可能です。
Markdownはテキストを整形するための簡易的な記法で、見出しやリスト、リンクなどを手軽に作成できます。
例えば、「# Section1」と入力しセルを実行すると、”Section1″という見出しが表示されます。
参考URL:
Overview of Colaboratory Features(Google公式サイト)
Google Colabでは、Pythonのパッケージ管理システム、pipを用いて必要なライブラリを簡単にインストールできます。
インストールしたライブラリはすぐに利用可能です。
例えば、「!pip install matplotlib-venn」とコードセルに入力し実行すると、matplotlib-vennライブラリを使えるようになります。
参考URL:Snippets: Importing libraries(Google公式サイト)
Google Colabは簡単な設定変更により、GPUを利用したコードの実行が可能です。
GPUを使用することで大量の計算を必要とする作業を高速化でき、特に機械学習のトレーニングなど計算負荷の高いタスクに有効です。
GPUを活用するには以下の設定変更が必要です。
1. Google Colabのメニューから「ランタイム」->「ランタイムのタイプを変更」を選択
2. 「ハードウェアアクセラレータ」のオプションで「GPU」を選択
GPUは「!nvidia-smi」コマンドで確認できます。
Google Colabを活用して機械学習を学べるチュートリアルを紹介します。
Google Colabは、便利な機能と豊富なリソースを兼ね備えた機械学習の学習に最適なプラットフォームです。ブラウザ上でPythonコードの実行環境を提供し、ユーザーは自身のマシンに何もインストールすることなく機械学習のコーディングを行うことができます。
Google ColabではGPUを無償で利用可能で、大規模なデータセットでの分析も可能です。
Google Colabを活用して機械学習の基礎を学ぶためのチュートリアルを紹介します。
Chainer Tutorial(Chainer公式サイト)
PyTorch tutorials(PyTorch公式サイト)
TensorFlow のチュートリアル(TensorFlow公式サイト)
Google ColabとPyTorchの組み合わせは、自然言語処理(NLP)、画像、音声、動画の分析など、さまざまなデータ分析の実現に役立ちます。PyTorchは、Facebookの人工知能研究グループが開発した機械学習のライブラリです。オープンソースで公開されているため、誰でも無料で使用できます。非常に使いやすく設計されているのでPyTorchを用いることで、初心者でも機械学習モデルの作成が可能です。
Google Colabと組み合わせることで、さまざまなデータ分析を行うことができます。
PyTorchのチュートリアルでは、画像処理と動画、自然言語処理(NLP)、深層強化学習の事例が紹介されていて、Google Colabで実行可能です。
参考URL:PyTorchチュートリアル(日本語翻訳版)
この記事では、Googleが提供するブラウザベースのPython環境Google Colabについて、解説しました。
Google ColabはPython開発環境を手軽に構築でき、無償でGPUも利用できるサービスです。機械学習やデータサイエンスの学習に非常に役立ちます。データサイエンティストを目指す方にとっても、Google Colabは有力なツールだといえるでしょう。
しかし、Google Colabを活用して学習を進めても、自分が実践的なスキルをどの程度習得しているのか不安に感じることはないでしょうか。そのような場合、データサイエンティスト育成講座を受講して、講師からフィードバックを受けることを検討してもよいでしょう。
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