データ分析の種類と活用方法をわかりやすく解説!

データサイエンス

2024.06.21

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現代のビジネス世界において、データ分析は意思決定の重要な要素となっています。収集したデータから有益な洞察を引き出し、効果的な戦略立案につなげることが求められています。 本記事では、データ分析の重要性を解説するとともに、代表的な14種類の分析手法を4つの課題別に紹介します。

データ分析とは

データ分析とは、収集したデータを統計的・数学的に処理し、意味のある情報を抽出するプロセスです。ビジネスや科学の意思決定において、データ分析は不可欠なツールとなっています。データ分析を通じて、人間の勘や経験では見抜けない消費者ニーズや市場動向を把握し、精度の高い予測を行うことができます。また、意思決定のスピード向上にも貢献します。

データ分析の重要性

データ分析は、以下の点で重要です。

 

①課題やチャンスの発見

 

データ分析を通じて、人間の勘や経験では見抜けない消費者ニーズや市場のトレンドを発見できます。例えば、自動販売機の売上データを分析して、季節や場所ごとの売上の傾向を把握することができます。

 

②現状の把握と将来予測

 

客観的な数値をもとに、精度の高い将来予測を行うことができます。例えば、気象データやGPSのデータを分析して、農作物の収穫量予測や作業の実施を実現します。

 

③意思決定のスピード向上

 

蓄積したデータを分析し、客観的な情報を手早く入手できれば、速やかな意思決定に活用できます。また、社内のデータを一元管理・分析して、課題の早期発見や改善策の立案に活用するケースもあります。

データ分析でできること

データ分析は、以下のようなタスクに利用されます。

 

①パターンの発見

 

データ分析を通じて、データ内に潜在するパターンや傾向を発見することができます。例えば、顧客の購買行動を分析することで、共通の特徴を持つグループを見出すことができ、効果的な顧客セグメンテーションやマーケティング施策の立案につなげられます。

 

②予測モデルの構築

 

データに基づいて未来の事象を予測するための分析モデルを構築することができます。過去の売上データを分析して、将来の売上を予測するモデルを作成するなど、意思決定に活用できる予測力の高いモデルを構築できます。

 

③クラスタリング

 

クラスタリング分析を行うことで、データを類似性に応じて複数のグループに分類することができます。これにより、顧客を購買行動の特徴に基づいてセグメント化したり、製品群の最適な位置づけを見出したりすることが可能になります。

 

④時系列分析

 

時系列分析を活用すれば、データの時間的な変化や傾向を把握できます。過去の売上推移から、トレンドや季節性などを捉えることができ、将来の予測や計画立案に役立てられます。

 

⑤相関分析

 

変数間の相関関係を分析することで、データ間の関連性を定量的に明らかにできます。広告費と売上の関係性を分析するなど、変数間の依存関係を理解し、意思決定に活用できます。

 

⑥データの可視化

 

データの可視化は非常に重要です。グラフィカルな表現を通じて、データの傾向や関係性を直感的に把握できるようになります。売上推移のグラフ化や、顧客セグメントの地図上への表示など、データ分析の結果を効果的に伝えることができます。

 

以上のように、データ分析には多岐にわたる活用方法があり、組織の課題解決や戦略立案に大きな影響を与えます。適切な分析手法を選択し、得られた洞察を有効に活用することが重要です。

14種類のデータ分析手法

以下は、4つの課題ごとに合計14種類のデータ分析手法を解説します。

 

①データの分類を行いたい

 

(1)クラスター分析

さまざまな特性を持つ個体から、類似の個体同士を集めて複数のグループ(クラスター)に分類する手法です。市場セグメンテーションや顧客グループの特定に利用されます。クラスター間の違いを最大化し、クラスター内部の類似性を高めるように分類します。

 

(2)主成分分析

複数の変数を合成して新たな変数(主成分)を作成し、データの次元を削減する手法です。多次元データを可視化したり、特徴を把握したりする際に有用です。相関の高い変数をまとめて主成分として抽出し、データの構造を簡略化することができます。

 

(3)判別分析

質的な変数を分類するための手法で、クラスごとの違いを最大化するような軸を見つけます。品質の良い製品と悪い製品を分類する際に利用されます。事前に定義された複数のグループに対して、新しい事例をどのグループに分類すべきかを決定します。

 

(4)ポートフォリオ分析

資産の組み合わせを最適化するための手法で、リスクとリターンのバランスを考慮します。投資家がポートフォリオを構築する際に活用されます。資産の期待リターンと分散を考慮し、効率的なポートフォリオを見つけ出すことができます。

 

②データ全体の傾向を把握したい

 

(1)コレスポンデンス分析

クロス集計表を可視化する手法で、カテゴリ間の関連性を明らかにします。商品と購買者の属性の関連性を分析する際に利用されます。2つのカテゴリ変数の関係性を低次元のグラフ上に表現し、変数間の対応関係を可視化できます。

 

(2)時系列分析

時間の経過に伴うデータの変化を分析する手法です。売上のトレンドや季節性を把握する際に有用です。系列相関や周期性、トレンドなどの時間的な動きを捉え、予測モデルを構築することができます。

 

③データ同士の関係性を把握したい

 

(1)重回帰分析

複数の説明変数を用いて目的変数を予測する手法です。売上を広告費や気温などの要因から予測する際に利用されます。目的変数と複数の説明変数の線形関係を推定し、予測モデルを構築することができます。

 

(2)ロジスティック回帰分析

2値の目的変数を予測するための手法です。購買行動の有無を予測する際に利用されます。目的変数が2値の場合に用いられ、説明変数と目的変数の非線形な関係を表現できます。

 

(3)決定木分析

木構造でデータを分類・予測する手法です。購買パターンの理解や顧客セグメンテーションに利用されます。変数の重要度に基づいて反復的にデータを分割し、木構造のモデルを構築します。解釈が容易で、視覚的な表現が可能です。

 

(4)相関分析

変数間の相関関係を調査する手法です。2つの変数がどれだけ強く関連しているかを評価します。変数間の線形関係の強さを示す相関係数を計算し、変数間の関係性を定量的に把握できます。

 

(5)因子分析

観測された多くの変数を少数の潜在変数(因子)に集約する手法です。データの構造を簡略化し、変数間の関係性を把握する際に利用されます。主成分分析に似ていますが、因子分析は観測変数の背後にある共通因子を抽出することに焦点を当てています。

 

④マーケティング活動に役立てたい

 

(1)コンジョイント分析

構成要素の影響度合いを把握する手法です。顧客の好みや選好を理解する際に利用されます。製品やサービスの属性を組み合わせて提示し、顧客の選好を分析することで、最適な製品設計や価格設定を行うことができます。

 

(2)PSM分析

購買行動の背後にある心理的要因を分析する手法です。特に観察研究(実験ではなく観察されたデータを用いる研究)において、介入(処置)の効果を評価する際に利用されます。観察データから処置群と対照群を擬似的に作り出し、処置の効果を推定することができます。

 

(3)テキストマイニング

顧客レビューやSNS上のコメントなどの非構造化データを分析し、潜在的なニーズや sentiment を抽出する手法です。自然言語処理技術を活用して、大量のテキストデータから有用な情報を引き出すことができます。

 

(4)機械学習

データから自動的にパターンを見出し、予測モデルを構築する手法です。顧客の購買予測や商品推薦、不正検知などに利用されます。ニューラルネットワークやランダムフォレストなどのアルゴリズムを用いて、高度な予測モデルを構築できます。

 

(5)ABC分析

在庫管理やマーケティングにおいて、商品の重要度をA、B、Cの3つのカテゴリに分類する手法です。重要な商品(A)を重点的に管理し、管理の効率化を図ります。売上や在庫回転率を基に商品を分類し、適切な管理戦略を立てることができます。

データ分析の手法を使い分けるポイント

データ分析の手法は、問題の性質やデータの特性に応じて選択する必要があります。適切な手法を選ぶためのポイントは以下の通りです。

 

(1) 問題の定義

 

分析の目的や、解きたい課題を明確に定義することが重要です。例えば、「顧客セグメントを明らかにしたい」「売上の予測モデルを構築したい」など、具体的な問題設定をします。

 

(2) データの特性の把握

 

分析に使用するデータがどのような特性を持っているかを理解します。変数の種類(数値、カテゴリ)、サンプル数、変数間の相関関係などを確認します。

 

(3) 分析手法の選択

 

問題の性質とデータの特性に合わせて、適切な分析手法を選択します。例えば、変数間の関係性を明らかにしたい場合は重回帰分析が適していますし、2値の目的変数を予測したい場合はロジスティック回帰分析が適しています。

 

(4) 手法の組み合わせ

 

単一の手法では不十分な場合、複数の手法を組み合わせることで、より深い洞察が得られる場合があります。例えば、クラスター分析とロジスティック回帰分析を組み合わせて顧客セグメントの特徴を理解するなどです。

 

(5) 結果の解釈と活用

 

分析結果を十分に理解し、問題解決や意思決定に活かすことが重要です。単に手法を適用するだけでなく、得られた洞察を業務改善や戦略立案に活用することが肝心です。

 

このように、データ分析の手法を適切に使い分けるためには、問題設定、データ特性の把握、手法の選択、結果の解釈と活用といった一連のプロセスを意識する必要があります。

Excelを使ってデータ分析できる

Excelは、多機能な表計算ソフトであり、データ分析のためのさまざまな手法をサポートしています。

そこで、上記で挙げた分析手法の中からExcelで利用可能な分析手法を紹介します。

 

重回帰分析

 

データ分析ツールパックの「回帰分析」機能を使用します。これは、[データ]タブの[データ分析]からアクセスできます。ここで「回帰分析」を選択し、独立変数と従属変数の範囲を指定すると、Excelが回帰モデルを作成し、係数やR²値などの結果を出力します。

 

クラスター分析

 

Excelにはクラスター分析の標準機能が含まれていませんが、アドイン(例えば、XLSTATなど)やVBAを用いて実装することが可能です。これにより、k-meansクラスター分析などの手法をExcel上で実行できます。

 

時系列分析

 

データ分析ツールパックの「移動平均」機能を使用します。これは、[データ]タブの[データ分析]からアクセスできます。ここで「移動平均」を選択し、データ範囲を指定すると、移動平均の計算結果を出力し、トレンドを視覚化できます。

 

相関分析

 

CORREL関数を使用します。この関数は、2つのデータセット間の相関係数を計算し、相関の強さと方向を示します。

 

ABC分析

 

関数やピボットテーブルを用いて実施可能です。例えば、売上データを基に商品の重要度を分類するために、SUMIF関数やピボットテーブルを利用してデータを集計し、ABCカテゴリに分類します。

Excelは、多彩な関数やツールを備えており、データ分析の基本から高度な分析まで幅広く対応できます。必要に応じてアドインやVBAを活用することで、さらに高度な分析や自動化を実現することも可能です。

まとめ

データ分析は、ビジネスや科学の意思決定において欠かせないツールとなっています。この記事では、代表的な14種類のデータ分析手法を4つの課題別に紹介しました。

適切な手法を選び、分析結果を十分に活用することで、組織の競争力や課題解決力の向上につながります。データ分析の活用は、これからますます重要になっていくと考えられます。

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