助成金でデータサイエンスを学ぶ|専門実践教育訓練給付金とRe スキル講座について

データサイエンス

2023.08.22

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「データサイエンティストを目指したいと考えているけれど、スクールの受講料が高額でなかなか一歩を踏み出せない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、データサイエンティスト育成講座の中には、教育訓練給付金制度(専門実践教育訓練給付金)の対象として、厚生労働大臣が指定した講座があります。専門実践教育訓練給付金を利用して、厚生労働大臣が指定した教育訓練給付金対象講座を受講すると、受講料の最大70%の給付金が支給されます。
この記事では、専門実践教育訓練給付金を受給してデータサイエンティスト育成講座を受講する方法について解説します。

1.教育訓練給付金制度(助成金)を利用してデータサイエンティストを目指す方法

教育訓練給付金制度の一つである専門実践給付金を利用すると、データサイエンティスト育成講座費用の最大70%まで支給されます。

この制度は近年、受給要件の緩和、受給率の引上げなど拡充が進み、データサイエンティストを目指す方には非常に有益な制度といえます。

専門実践給付金を利用してデータサイエンティストを目指す方法について説明します。

 

(1)データサイエンティスト育成講座は専門実践給付金の対象

 

教育訓練給付金制度の一部である専門実践給付金制度対象の講座に、データサイエンティスト育成講座が含まれています。

教育訓練給付金制度の対象となるデータサイエンティスト育成講座を受講すると、講座費用の一部がハローワークからの助成金(専門実践給付金)として受け取れます

経済産業大臣が認定した教育訓練講座の中で、厚生労働大臣が専門実践教育訓練と指定したものは専門実践給付金制度の対象です。

参考URL: 教育訓練給付制度があなたのキャリアアップを支援します(政府広報オンライン)

 

専門実践教育訓練の指定講座は、教育訓練講座検索システムの「講座・スクールを探す」で通学方法や地域などの条件を指定して検索することができます。

 

(2)教育訓練費の50%または70%が支給される

 

「専門実践給付金」対象のデータサイエンティスト育成講座では、一定の要件を満たすことで、教育訓練費(講座費用)の50または70%がハローワークから支給されます。

専門実践給付金を受けるためには、雇用保険の加入歴の確認、講座修了要件の達成、そしてハローワークへの申請手続きを適切に行うことが必要です。

2.専門実践教育訓練給付金とReスキル講座に関する基礎知識

専門実践教育訓練給付金とReスキル講座の基礎知識として以下の事項について説明します。

 

・専門実践教育訓練給付金とは

・Reスキル講座(第四次産業革命スキル習得講座)とは

・給付を受けられる条件

教育訓練費の50%または70%が支給される条件

 

(1)専門実践教育訓練給付金とは

 

専門実践教育訓練給付金は、労働者の中長期的なキャリア形成を支援する教育訓練を対象にした給付金で、厚生労働省の政策で創設された教育訓練給付金制度の一つです。

教育訓練給付制度は、厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練を受講もしくは修了した場合に、その費用の一部を給付金として支給する制度になります。

対象となる教育訓練には、以下の3つの種類があります。

 

①専門実践教育訓練

・労働者の中長期的なキャリア形成を目指す教育訓練が対象

・受講費用の最大70%(上限56万円)を支給

②特定一般教育訓練

・労働者の速やかな再就職及び早期のキャリア形成を目指す教育訓練が対象

・受講費用の40%(上限20万円)を支給

③一般教育訓練

・その他の雇用の安定や就職の促進を目指す教育訓練が対象

・受講費用の20%(上限10万円)を支給

参考URL:教育訓練給付制度(厚生労働省公式サイト)


専門実践教育訓練の対象となる講座には以下のようなものがあります。

 

・業務独占資格などの取得を目標とする講座護福祉士、社会福祉士、看護師、美容師、歯科衛生士、保育士、調理師 など

・デジタル関係の講座ITSSレベル3以上のIT関係資格取得講座、第四次産業革命スキル習得講座(経済産業大臣認定)

・大学院・大学などの課程専門職大学院の課程(MBA、法科大学院、教職大学院 など)、職業実践力育成プログラム(文部科学大臣認定)

・専門学校の課程職業実践専門課程、キャリア形成促進プログラム(文部科学大臣認定)

参考URL:教育訓練給付制度のご案内(厚生労働省公式サイト)

 

(2)Reスキル講座(第四次産業革命スキル習得講座)とは

 

Reスキル講座(第四次産業革命スキル習得講座)は、IT・データを中心とした分野で社会人が高度な専門性を身に付けるための経済産業大臣認定の教育訓練講座です。

Reスキル講座が目標とするのは、教育訓練が対象とする技術や手法を使いこなし、ビジネス課題の発見と解決をリードする、または新しいビジネスやサービスを創出できるレベルです。

参考URL:第四次産業革命スキル習得講座認定制度(経済産業省公式サイト)

 

(3)給付を受けられる条件

 

専門実践教育訓練給付金の対象者は、雇用保険に通算で2年以上加入している方です。

雇用保険に通算で2年以上加入していれば、離職後1年以内の方も給付を受けられます。

前回の受講開始日以降、雇用保険の加入期間が3年以上ある場合は、再度、専門実践教育訓練給付金を受給することも可能です。

給付が受けられるかどうかは、ハローワークの教育訓練給付金支給要件照会票を利用して確認できます。

 

(4)訓練費の50%または70%が支給される条件

 

専門実践給付金は受講料の最大70%(年間上限56万円)まで支給されます。

具体的には、講座修了後に受講料の50%(年間上限40万円)が支給され、講座修了後1年以内に就職すると、追加で受講料の20%(年間上限16万円)が支給されます。

上記すべての支給要件を満たし、期間内に支給申請をおこなうことで、最大70%(年間上限56万円)が支給されます。

3.専門実践教育訓練給付金を利用してデータサイエンティストを目指す流れ

専門実践教育訓練給付金を利用する流れは以下のとおりです。

 

・訓練前キャリア・コンサルティングの受講とジョブ・カード作成

・データサイエンティスト養成講座の選択

・ハローワークで受講前申請手続き

データサイエンティスト養成講座の申し込み

・データサイエンティスト養成講座の受講修了

給付金の支給申請

 

それぞれのステップについて説明します。

 

(1)訓練前キャリア・コンサルティングの受講とジョブ・カード作成

 

専門実践教育訓練給付を受けるには、訓練前キャリア・コンサルティングの受講とジョブ・カードの作成が必要です。

ジョブ・カードは、自分のキャリアプランやスキル、経験などをまとめたツールです。ジョブ・カードの下書きは訓練前キャリア・コンサルティングを受講する前に作成します。

ジョブ・カードの作成については以下のページを参考にしてください。

参考URL:マイジョブ・カード: トップページ(厚生労働省公式サイト)

 

訓練前キャリア・コンサルティングの受講をすることにより、自分のキャリアプランを明確にし、具体的な目標を設定できます。ジョブ・カードの作成と並行して、事前予約をしておくとスムーズに受講できます。

ハローワークの所在地を知りたい方はこちらのページで検索してください。

参考URL:全国のハローワーク

なお、ジョブ・カードの有効期限は、訓練前キャリア・コンサルティングでの発行から1年以内です。

 

(2)データサイエンティスト養成講座の選択

 

自身のスキルや経験、将来の目標に合わせて、データサイエンティスト養成講座を選びます。専門実践教育訓練給付金を利用する場合、以下の情報が必要なので、受講する講座が決まったら確認しておきましょう。

 

・講座番号(指定番号)

・施設名

・講座名

 

(3)ハローワークで受講前申請手続き

 

受講開始日の1か月前までに、必要な書類をハローワークへ提出し、「受給資格者証」を取得します。

ハローワークへの受講前申請手続きに必要な書類は以下のとおりです。

教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票

ジョブ・カード(訓練前キャリア・コンサルティングでの発行から1年以内)

・本人・住居所確認書類(運転免許証、住民基本台帳カード(写真付き)、 マイナンバーカード等)

・個人番号(マイナンバー)確認書類(マイナンバーカード、通知カード、マイナンバーの記載のある住民票のいずれか)

・写真2枚(個人番号カード(マイナンバーカード)を提示することで省略可)

・払渡希望金融機関の通帳またはキャッシュカード

厚生労働省やハローワークでは受講開始日1ヶ月前までに手続きが必要と記載されていますが、受講開始日前であれば手続きが可能な場合もあります。詳細についてはご自身の住所地を管轄するハローワークでご相談ください。

 

(4)データサイエンティスト養成講座の申し込み

 

データサイエンティスト養成講座に申し込みをします。

申し込みの方法については、各養成講座の提供元の公式サイトをご確認ください。

 

(5)データサイエンティスト養成講座の受講修了

 

受講修了後に、以下の給付⾦⽀給申請書類⼀式を提供します。

 

・専門実践教育訓練修了証明証

・第四次産業革命習得講座修了証

・領収書

・教育訓練給付金支給申請書

・申請書記載の注意事項

 

これらの書類はハローワークへ給付金の支給申請時に必要になりますので、大切に保管してください。

 

(6)給付金の支給申請

 

修了日の翌日から1ヵ月以内に、提出書類を揃えてハローワークで支給申請の手続きをします。

申請が承認されると、ハローワークから指定した口座に給付金が振り込まれます。

4. データサイエンティスト養成講座を選ぶ際の注意点

データサイエンティスト養成講座を選ぶ際の注意点は以下のとおりです。

 

・専門実践教育訓練給付金の指定講座を選ぶこと

・自分のレベルに合うか確認すること

・実践的なスキルを習得できるか確認すること

 

それぞれについて詳しく説明します。

 

(1)専門実践教育訓練給付金の指定講座を選ぶこと

 

専門実践教育訓練給付金の指定講座を選ぶことで、受講料の最大70%が支給され、学習費用を抑えられます。

また、専門実践教育訓練給付金の指定講座のデータサイエンティスト育成講座は、経済産業大臣に認定された「第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)」に該当するため、講座の質は一定の水準以上であることが担保されています。

 

(2)自分のレベルに合うか確認すること

 

自分のスキルレベルに見合った講座を選ぶことで、無理なく継続的に学べます。

データサイエンティストになるためには幅広い知識とスキルを習得する必要があるので、自身のレベルに不適切な講座を選ぶと、学習が困難になり、モチベーション維持が難しくなる可能性があります。

 

(3)実践的なスキルを習得できるか確認すること

 

講座で実践的なスキルが学べるかを確認することは重要です。

習得したスキルが実際の仕事の現場で活用できるかを判断する必要があります。基本的な理論の理解だけではなく、ビジネスの現場では、課題発見と解決を主導できる実践的なスキルが求められるからです。

講座修了後に、どのようなスキルが身につくのかを具体的に知るためにも、講座の公式サイトなどで、受講生の体験談を確認することをおすすめします。

データサイエンティスト育成講座の選び方について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

参考記事:データサイエンティスト育成講座の選び方・講座選びで失敗しないための注意点は?

まとめ

この記事では、専門実践教育訓練給付金を受給してデータサイエンティスト育成講座を受講する方法として以下の内容を解説しました。

・教育訓練給付金制度(助成金)を利用してデータサイエンティストを目指す方法

・専門実践教育訓練給付金とReスキル講座に関する基礎知識

・専門実践教育訓練給付金を利用してデータサイエンティストを目指す流れ

・ データサイエンティスト養成講座を選ぶ際の注意点

データサイエンティストを目指す方にとって、教育訓練給付金制度は大きな支援となります。この制度を活用してデータサイエンティストを目指してみてはいかがでしょうか。

 

データミックスでは、初学者や文系出身の方でもデータサイエンティストに必要な知識やスキルを体系的に学習できるデータサイエンティスト育成講座を提供しています。

受講料の最大70%が支給される専門実践教育訓練の指定講座として認定されている本格的な講座で、ビジネスの現場で役立つ実践的なスキルを習得できます。

オンラインで受けられる無料の個別相談も実施していますので、「カリキュラムの詳細を知りたい」「講座を受講してみたいけれど、ついていけるか不安」という方もぜひお気軽にお申し込みください。

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