データサイエンティストになるためには? 必要なスキルや学習方法を解説
データサイエンティストとは、データを分析してビジネスに役…
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データサイエンス
2023.05.12
Pythonは、1991年にオランダ人プログラマーによって開発されたプログラミング言語です。誕生から20年以上経ているので、新しいプログラミング言語というわけではありません。
もともとPythonは科学技術計算などの分野で使用されることが多く、その方面で役立つライブラリも豊富です。
その後、インターネットやスマートフォンの普及によりWeb隆盛の時代が来ると、PythonはWeb開発に向いた言語として使用されることが多くなりました。YouTubeやEvernoteなど、世界的なWebサービスにも使用されていことからも信頼性の高さがわかります。
また近年Pythonは、AIや機械学習の分野で使用されることが増えています。今回ご紹介するデータ分析も、Pythonの得意分野といえます。科学技術計算に使用されていた背景があるため、現代の技術にマッチし、再び見直されるきっかけになったといえます。
プログラミング言語であるPythonには、以下のような特徴や使用するメリットがあります。
Pythonには、「コードがシンプル」という特徴があります。たとえば、「Hello World」を表示するコードを書く場合、以下のコードのみで完結します。
print(“Hello World”)
プログラミング言語の王道とも言えるJavaの場合、以下のように複数行のコードが必要です。
import java.util.*;
public class Main {
public static void main(String[] args) throws Exception {
System.out.println(“Hello World”);
}
}
Javaとの比較で、Pythonのコードのシンプルさがわかります。
文法がシンプルであるため、開発者にとって書きやすく、かつ読みやすい言語です。プログラミング初心者にとってもとっつきやすい言語といえるでしょう。
歴史があり、人気があることから、Pythonには実用的なライブラリや使いやすいフレームワークが豊富に用意されています。それらを利用することで、開発にかかる期間やコストを大幅に短縮可能で、Webサービスを高速で開発できます。
人気の言語であるため、Pythonに関する情報はオンライン、オフラインともに豊富で充実しています。特にネットの情報が充実しているのはプログラマーにとっては安心材料で、コーディングの途中で行き詰まっても、ネットで調べて自力で解決しやすい言語といえます。
データ分析は、例えばExcelやAccessなどのツールで簡易的に実施することも可能です。あえてこれらのツールではなく、Pythonでデータ分析を実施することで、どのようなメリットを得られるのでしょう。
Pythonでデータ分析をするメリットとしては以下が挙げられます。
・データ分析に適したライブラリが充実
・分析の自由度が高い
・一連の流れを自動化できる
・大規模データを軽く処理できる
それぞれ見ていきましょう。
Pythonのメリットのところでも紹介しましたが、Pythonはライブラリが豊富で、「Pandas」や「Matplotlib」など、データ分析のプログラムを作りやすくするライブラリも充実しています。自分でゼロからコードを書く必要がないため、短時間でデータ分析のためのプログラムを制作できます。
ExcelやAccessでもデータ分析は可能ですが、Pythonでコーディングした方が、自社に必要なデータ、システムに合わせて分析しやすくなります。
たとえば、自社のデータベースからデータを抽出して自動で整形、可視化して出力するようなシステムを作る際、ExcelやAccessだとデータベースとの連携が難しかったり、自動で処理を実行するのが難しかったりします。VBAや関数を使って実装すると、コードや処理が冗長になる可能性も高くなります。
Pythonを使用することで、データの収集や処理、分析を自動で行うことができます。手動での操作の手間が省け、毎日決まった時間に処理を行うような場合でも抜け漏れなく確実に実行できます。Pythonを使用してExcelの操作を自動化することも可能で、普段使用するツールをより便利にデータ分析目的に使用することも可能になります。
Pythonでプログラムを実装して自動実行すれば、データ分析を効率的に行えます。コードや処理がシンプルになれば、大規模データにも対応しやすくなります。データ分析の中でも膨大なデータを扱うことが多いデータサイエンティストにとって、Pythonの使用は特にメリットが大きくなります。
Pythonを用いたデータ分析は、一般的に下記の4つのステップで行われます。
1.目標設定・課題の洗い出し
2.データ収集
3.データの加工
4.データの可視化
はじめに、データ分析を行う理由、目標を設定します。目標を明確にすることで、その後の要件定義やデータ分析がブレなく行えるようになります。
ビジネスにおけるデータ分析では、課題解決の糸口を見つけることが目標になるケースが多いです。課題を洗い出すことで、どのような情報を収集すべきかが明らかになります。
データ収集の方法は複数ありますが、企業にもともと販売データや顧客データ、在庫データなどがある場合、これらを収集するのが一般的です。一方、データ分析に必要なデータを改めて収集する必要がある場合、代表的なものとして以下のような方法があります。
・オープンデータ統計情報から収集する
・社内システム、自社サイトのデータベースから収集する
・外部のWebサイトから収集する
オープンデータとは、公的機関などが一般公開しているデータです。オープンという名前から想像できる通り二次利用が可能です。
社内システムや自社サイトのデータベースは、データ収集の対象としては王道です。データベースにデータが蓄積されているだけで今まで活用できていなかった場合、意図的にデータベースからデータを抽出して活用することで、自社の課題に即した効率的なデータ収集、分析が可能になります。このデータ抽出にPythonやデータベース言語であるSQLが使えます。
外部のWebサイトから情報収集し、データ分析、自社の業務改善に役立てる方法もあります。Webサイトの情報を取得するWebスクレイピングにもPythonが使われます。
集めたデータを加工する必要があります。データの加工では、一般的に次のような加工が必要です。
・欠損値処理
・カテゴリカルデータの変換
欠損値とは、有効ではないデータのことです。有効ではないとは、単にデータ分析に役立たないというだけではなく、そもそも正常なデータとして成立していないものを指します。欠損値は削除や平均値代入で処理するのが一般的です。
カテゴリカルデータとは、カテゴリー分けできるデータです。文字列形式のままだとデータ分析に使いにくいので、数値化するのが有効です。
データの可視化は、データを表やグラフでわかりやすくまとめることを指します。データの可視化にもPythonが使えます。データを可視化するためのライブラリも複数用意されていて、ゼロからコーディングする必要はありません。
Pythonのデータ分析をさらに効率化するために重要なのが、機械学習、ディープラーニングに合わせたモデル強化です。モデルとは、何かデータが入力されたときに、その入力された内容を評価して出力値を出すものです。
モデル強化の概念は複数ありますが、ここでは、大量のデータを読み込ませて学習させることや、データ分析の結果をもとに次のデータ分析の処理を短くしていくことを指します。専門的な用語では、モデルの「訓練」と「汎化」というアルゴリズムが重要とされます。
訓練は、大量のデータを読み込んで経験値を積ませる作業のことです。汎化は訓練の結果判断機能などを身に付けることです。訓練と汎化を繰り返し、データ分析を効率化していきます。
データ分析は今後さらに重要性を増すことが予想されていますが、特に大量のデータを扱う場合など、専門的で高度なスキルが必要になり、自社の人材だけではカバーできないケースもあるでしょう。
そのような場合は、社外の業者を柔軟に活用することに加えて、自社の人材を育成、リスキリングすることも効果的です。
データミックスでは、企業のデータ活用の課題に協働して取り組むことができるほか、社内人材向けの講座も豊富に用意しています。
今回話題のPythonについても、プログラミング未経験者でも受講可能な入門講座を無料で提供しております。
データ活用に課題をお感じでしたら、ぜひご利用をご検討ください。
公式HP:Python入門 – datamix
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