AIで効率アップ!文字起こしの自動化ツールと使い方

データサイエンス

2024.07.05

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ビジネスシーンにおいて、会議やプレゼンテーションなどの録音データから内容を文字に起こす「文字起こし」作業は欠かせません。しかし、膨大な録音データを人手で聞き直し、一つひとつタイピングしていくのは非常に手間がかかる作業です。 こうした状況を改善するため、AIを活用した文字起こしの自動化に注目が集まっています。従来は専門業者に外注するなど、コストや時間が大きなボトルネックとなっていましたが、AI技術の進化によって手軽に利用できるようになってきました。 AIによる文字起こしでは、膨大な録音ファイルをほぼリアルタイムで自動で文字に変換することが可能になります。これにより、作業時間の大幅な短縮や人的ミスの削減など、さまざまなメリットが期待できます。 この記事では、AIを活用した文字起こしの自動化ツールについて解説していきます。自動文字起こしのメリットやデメリット、実際に使える便利なツールなどを紹介しますので、参考にしてみてください。

自動文字起こしツールの主なメリット

自動文字起こしツールを活用すれば、次のようなメリットが得られます。

 

①大幅な時間短縮が可能

 

従来の人手による文字起こしでは、録音時間の5~10倍程度の時間がかかっていました。一方、自動文字起こしツールであれば、録音時間とほぼ同等の時間で作業を完了できます。このため、作業時間を大幅に短縮できるメリットがあります。

 

②人的ミスのリスクが低減

 

録音内容を人間が一つひとつ聞き直してタイピングする従来の手法では、どうしても人的ミスが発生する可能性がありました。AIによる自動文字起こしなら、そうしたリスクを大きく低減できます。

 

③コストダウンが可能

 

従来の文字起こしは、専門業者に外注する場合が多く、コストが非常にかかっていました。自動化ツールを利用すれば、外注コストを大幅に削減できるでしょう。

 

④文字起こしデータの二次利用が容易に

 

音声データから自動で文字起こしデータが出力されるため、検索性が高まります。文字起こしデータを資料やナレッジとして活用しやすくなるというメリットもあります。

自動文字起こしツールのデメリット

一方、自動文字起こしツールにはデメリットもあります。主なデメリットは次の2点です。

 

①音質や話し方による影響を受ける

 

録音データの音質が悪かったり、早口や方言、複数の人が同時に話すなど、認識が難しい状況だとミスが発生しやすくなります。

 

②固有名詞の認識が難しい場合がある

 

人名や専門用語など、固有名詞の認識は難しい場合があります。ツール次第では、一般的な語彙の認識率が高くても、固有名詞ではミスが起きることもあります。

そのため、自動文字起こしをした上で、重要な部分は人手で見直す、専門用語は事前に辞書登録するなど、一定の対応が必要になる可能性があります。

AIで文字起こしが可能なおすすめツール7選

ここからは、実際にAIによる自動文字起こしが可能なおすすめのツールを紹介します。クラウドサービスやデスクトップアプリ、スマホアプリなど、さまざまな形態のツールがあります。

 

①Googleドキュメント

 

Googleドキュメントは、Googleが提供するクラウド型の文章作成ツールです。Googleドキュメントには音声入力機能が搭載されており、起動しながら会議や打ち合わせを行なうことでリアルタイムで文字起こしがされます。しかし、この方法はパソコンやスマホのマイクで拾った音声を文字起こしするため、WEB会議では、相手側の音声を文字起こしすることができないため注意が必要です。Googleドキュメントは、無料で利用することができるため、環境に応じて利用してみてください。

 

②Notta

 

Nottaは、高精度な音声認識技術とAIを駆使して、音声をリアルタイムでテキスト化するサービスです。1時間の音声をわずか5分で文字起こし、要約する能力を持ち、会議やインタビューなどで生じる大量の音声データを効率的に処理します。さらにNotta は文字起こしデータを42言語に翻訳可能です。Nottaは、有料プランもありますが、無料で1回につき3分、月120分まで文字起こしできます。

 

③Texter

 

Texterは、Whisper (OpenAI)などの最新のAIで音声や画像、動画を瞬時に文字起こしできるスマートフォン用のアプリです。iPadやAppleWatchと連携して文字起こしを行ったり、他のアプリを利用しながらバックグラウンドで文字起こししたりできます。Texterは、有料プランもありますが、1分間無料で試すことができます。

 

④toruno

 

torunoはリコーが提供する会議まるごと記録サービスです。会議やセミナーを「文字起こし+録音+画面キャプチャ」の3つで記録し、会議の振り返りや議事録作成、情報共有を効率化することができます。toruno は、3時間分の無料トライアルがあります。

 

⑤Rimo Voice

 

Rimo Voiceは、日本語に特化した文字起こしエンジンを採用している文字起こしソフトです。

1時間の音声データを約5分で文字起こしすることができます。また、会議中の雑音や意味のない発声などを自動除去する機能も搭載されています。Rimo Voice は、60分の無料トライアルがあります。

 

⑥スマート書記

 

スマート書記は、Web会議や対面会議に対応しているのはもちろんのこと、Webと対面のハイブリッド型会議にも対応しています。また、Zoom、Microsoft teamsなど全てのWeb会議ツールに対応

しているので、ほとんどの会議シーンで文字起こしが利用できます。スマート書記は、14日間の無料トライアルがあります。

 

⑦文字起こしさん

 

文字起こしさんは、音声・動画・画像ファイルをアップロードすることで文字起こしされるサービスです。文字起こしさんは英語、中国語、日本語、韓国語、ドイツ語、フランス語、イタリア語など約100言語の文字起こしが可能です。また、専門用語がよく使われる医療、IT、介護などの文字起こしにも対応しているため、難しい専門用語が飛び交う会話でも自動で文字起こしすることができます。文字起こしさんは、1分間無料で試すことができます。

自動文字起こしツールを活用する際の注意点

自動文字起こしツールはとても便利なツールですが、実際に活用する際は、以下のような点に注意が必要です。

 

①事前準備の重要性

 

録音時の音声状況を事前に確認し、ノイズの少ない良好な音質を心がけましょう。マイクの位置や声の大きさ、話し方にも気をつけましょう。また、事前に固有名詞の辞書登録をしておくと、認識精度が上がります。

 

②後処理の必要性

 

自動文字起こしの結果は、完璧ではありません。重要な場所は必ず人手で確認し、ミスがないか チェックが必要不可欠です。テキストの校正や編集を行い、意味の通った文字データに仕上げましょう。

 

③機密情報の取り扱いに注意

 

録音データには、プライバシーや機密情報が含まれている可能性があります。自動文字起こしツールを利用する際は、十分なセキュリティ対策を行い、情報漏えいに注意を払う必要があります。

 

④費用対効果を検討

 

AIツールによっては従量課金制のため、長時間の録音データだと利用料金が高額になる可能性があります。作業量に応じて、最適なツールを選ぶことが重要です。一定量を超えれば、人力での文字起こしに委託した方がコストメリットがあるかもしれません。

まとめ

文字起こし作業の自動化は、AIの活用によりさまざまなメリットが期待できます。録音データをリアルタイムで文字に変換できるため、大幅な時間短縮が可能になります。また、人的ミスのリスク低減やコストダウンにも繋がります。

一方で音質や話し方、固有名詞の認識など、自動文字起こしツールにもデメリットはあります。ツールを上手に使いこなすには、一定の注意点やワークフローの確立が重要です。

本記事で紹介した自動文字起こしサービスを活用することで、作業効率の大幅な改善が期待できます。AIの活用によって文字起こし業務は大きく進化しており、今後もさらなる発展が見込まれています。録音データの文字起こしが必要な場面では、ぜひAIツールの積極的な活用を検討してみてください。

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