株式会社CINC
ソリューション事業本部開発部
清水武氏
ソリューション事業本部
渡辺光太朗氏
(スクール卒業生)
株式会社データミックス代表取締役
堅田洋資
ビジネスサイドと技術者の架け橋となる
社内DXを推進できる人材輩出が魅力
データの前処理やアルゴリズムの検証において精度の可視化や向上につながった
清水さんの所属部署について教えてください。
ソリューション事業本部開発部にてR&Dを担当しております。
ソリューション事業本部では、積極的にデータサイエンティストの採用を行なっていますか。
もちろん行なっています。ただ、嬉しいことに数多くの応募を頂戴しているのですが、採用や内定承諾に至る方がまだまだ少ないと感じています。もっと工夫が必要なのかを人事部と連携しながら今後も取り組んでいきたいです。
ご存知の通り日本でもDXと言う言葉が浸透してきて、データサイエンティストを募集している企業さんの数も増えています。ただ、データサイエンティストの数は全く足りていません。この現状についてどう思われますか。
色々問題点はあるかと思いますが、一つは教育だと思っています。
私は大学でも教える機会があって多くの学生たちを見ていますが、文系と理系という区分けがされているために学生の可能性を制限してしまっていると感じています。データサイエンティスト=理系出身者という変な固定概念とでも言いましょうか。
私は、データサイエンティストとして業務を行なうための素養の一つとして頭の柔軟性がとても重要だと思っています。何に対しても論理的な答えを求めたり、「~すべきだ」という考え方に凝り固まっている人だと、いくら学問的には優秀でも現場でデータサイエンティストとして活躍するのは難しいのかなと思います。頭の柔軟性が高い人は文系・理系問わずいらっしゃるので、そういった素養のある方々が統計や機械学習を学ぶ機会が積極的に提供できるようになれば、日本でも優秀なデータサイエンティストが増えてくるのではないでしょうか。
さて、2019年11月より弊社スクール卒業生の渡辺さんが入社されました。渡辺さんが現在担当されている業務について教えてください。
渡辺さんは自然言語処理・機械学習でのプロダクト開発を担当しています。特に、データの前処理や構築したアルゴリズムの検証という開発工程の最初と最後の部分をお任せしています。
今までは、ほぼ私一人で全てを担当していたのでどうしても手が回らなかった部分があったのですが、渡辺さんが入社してくれたことで良い連携を取りながら業務を行なうことができています。結果として、精度の可視化や向上につながっていると感じています。
ビジネストランスレーターという
存在に魅力を感じる
渡辺さんの特に優れている部分はどういうところでしょうか。
大きく2つあると思います。
1つは情報収集能力です。感度がとても高く常にアンテナを張っているので、新しい情報を取り入れるスピードがとても早いですね。そして、その情報を自分自身で理解するのはもちろん周囲にも共有してくれるので、会社全体の底上げにつながっています。
2つ目はエンジニアとしての実装能力です。これは圧倒的に優れているので、私は完全にお任せしてしまっています。私自身は統計が専門でエンジニアではないので、そういう意味ではとても良いチームだと思っていますよ。
更に成長していくためのアドバイスはありますか。
渡辺さんの年齢であれだけ出来れば100点満点をあげても良いと思っています。
ただ、あえて言うとすると、集めた情報をどうやって組み合わせたら最適なアウトプットが生まれるかと言う想像力ですね。個人的な感覚になってしまうかもしれませんが、AIや機械学習で問題解決をする時に一番最後に問われるのはアイディアだと思っています。情報をたくさん集めるのはもちろん重要ですけど、それらをつなぎ合わせても答えが出ないことって結構多いんですよね。ですので、そこを埋め合わせるアイディアの想像が出来るようになったら本当にパーフェクトですね。
今後、データミックスに期待することは何でしょうか。
日本が今後DXを本格的に推進していく為には、それを担う人材が必要になると思います。そして、その人材を育成して世の中に供給していらっしゃる御社の存在意義はとても大きいと思います。
また、先ほども申し上げた通り、私は人間を理系と文系で区切ることには違和感を感じています。文系の方でも統計やデータ分析の素養をお持ちの方は多くいらっしゃると思うので、文系人材にフォーカスされていて、彼らに目覚めるきっかけを提供されている御社にはとても期待しています。
また、御社のカリキュラムのゴールである「ビジネストランスレーター」という存在にもとても魅力を感じています。多くの企業さんから聞く話なのですが、AIのことを”何でも解決できる魔法の一つ”と今でも思っている経営層やビジネスサイドの方々ってたくさんいらっしゃるんですよね。ただ、技術者サイドは当然そう思っていなくて、よってビジネスの現場での意思疎通に解離が発生してしまいます。ですので、双方の架け橋となって社内DXを推進を担っていくことが出来る人材の輩出という点でも御社には大きな期待をしております。
包括的に学べる講義によって他分野の業務までイメージができる
私はデータミックスを卒業し、データサイエンティストとして転職することができました。講義でデータサイエンスを学びながら、データミックス人材事業の方に面接の設定もしてもらったのですが、転職しようと考えたきっかけは、やはりデータ分析をしていて「楽しい」と思ったことが一番の動機ですね。
転職後は、主に自然言語処理に関わる処理全般やデータの収集、アプリケーションの作成などを担当しており、実装が完了して改善のための学習イテレーションを回しているときにやりがいを感じます。
データミックスで包括的に学ぶことができましたので、他分野の業務でもなんとなく内容をイメージできるようになったと感じています。たとえば、レコメンデーションでコサイン類似度、みたいな文脈が出てきても大まかな意味が理解できる状態です。
もし私がデータサイエンティストへの転職を希望しながら学習している方々へ声をかけるとすれば、一緒に通っている方や講師とのつながりを大事にしていただければと思います。私自身、他の方の頑張りを見て刺激を受けたり、勉強のモチベーションにもつながりました。独学だと周りが何をやっているかわからず不安になりますので、そのつながりが一番のメリットではないかと感じました。
株式会社CINC
ソリューション事業本部
渡辺光太朗氏 2019年データサイエンティスト育成コース卒業