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2019.11.29

「タイムライン」で振り返り会をやってみた

こんにちは、データミックス講師の大久保です。

データサイエンティスト育成コースの卒業発表会が2019年11月10日に行われました。

受講生の皆さんにとっては半年間の集大成なのですが、私たちに運営サイドにとっても集大成の重要なイベントということで、半年間の振り返りを行いました。

※卒業発表会レポはこちら

最近データミックスも人数が増えてきたこともあり、振り返りを効率的に行うために「タイムライン」という手法をアレンジして用いてみました。過去在籍した職場でも、長期にわたるプロジェクトの振り返りの際にこの手法を用いて効率的に振り返りができていたので、私がホストとして実施しました。

以下「タイムライン」についてと、実施の際に意識/注意した点をまとめていきたいと思います。

想定している対象読者

振り返りの際に、メンバーから意見が出てこない…振り返りの対象期間で何をしたか忘れてしまった…次にやることが決まらない、などといった課題を感じている方にとっては参考になるかと思います。

 

そもそも「タイムライン」とは?

タイムラインについてはWeb検索していただければ様々な解説がありますので、ここでは要点だけ説明すると…

  • 振り返りの際に使われる手法
  • Fact (起こったこと) や感情を時系列で可視化することで、振り返りの材料をうまく集めることができる
  • 長期プロジェクトの振り返りの際に使うとよい (長期の厳密な定義はないですが、筆者の経験では1ヶ月以上のプロジェクトだと特に威力を発揮したように思います)

人間は直近の出来事を全体の出来事のように認知してしまいやすいので、時系列に並べながらFactを可視化することで、そのバイアスをできる限り小さくすることができます。

 

今回の振り返りでは筆者のアレンジで、書き出したFactを

  • 「Keep」 :そのまま続けたい
  • 「Problem」 :問題があると感じている
  • 「Neutral」 :どちらにも分類できない

に分類する作業と、書き出したFactの中で特にディスカッションしたいものにシールを貼る作業を、タイムテーブルに組み込みました。 

 

どんな事前準備をしたか

良い振り返りに出来るか不安もありましたが、たくさんの意見が出て議論はかなり白熱しました。参加したメンバーからも「やってよかった」と言ってもらえて、それなりにうまくいったかな?と思っています。

ただ当たり前といえば当たり前ですが、事前準備は入念に行いました。

当日までの準備

  • 参加者には前もってFactを書き出してもらった
  • 上記Factとは別に、事実に基づくデータを収集した (アンケートの集計結果など)
  • 全社的に開催を周知した

当日の準備

  • 参加者から募ったFactを付箋にしてホワイトボードに張り出しておいた
  • 机を動かしてホワイトボードの前でワイワイできるスペースを作った

 

上記の中で特に事実に基づくデータ収集には時間をかけました。参加者からのFactのみだと、その人の経験している範囲内のものしか浮かび上がらないですが、アンケートデータなどを積極的に活用することで、より多くの客観的な事実に基づく議論が促進され、打ち手の精度が向上したように思います。(あと会社的にデータ分析の人が参加者に多いので、実施しないと怒られる…。)

 

当日の時間配分について

2時間の振り返りで、タイムテーブルは以下のように設定して進めました。

  1. イントロダクション (ゴールなどを参加者に説明) :5分
  2. Fact 出し :7分
  3. 出したFactをKeep・Problem・Neutral に分ける :10分
  4. 話したいFactにシールを貼る :5分
  5. シールが貼られた数が上位のFactについて話し合う :55分(適宜休憩)
  6. その他で議論したいテーマがある人がいれば挙手 :10分
  7. ToDoをきっちり振り返る :10分
  8. 振り返り会の振り返り :7分

今回は実行可能なToDoレベルまで打ち手を分解することを重視していたので、話し合いの時間を多めに取りました。

何に気をつけてホストしたか

ホストの段取りで議論の「濃さ」が全然変わってくるので、今回は特に以下の2点に注意しました。

  • 発言するメンバーが偏りがちなので、満遍なく意見が集められるよう声をかける
  • ホスト(ファシリテーター)があまり主張しすぎず、あくまで中立的に議論をサポートする役目を果たすことに専念する

私が入社する前から在籍する社員からも「こんなに議論が白熱したのは結構久しぶりだ!」とコメントをもらったので、結構うまくいったと感じているのですが、反面、時間が…。話し合いの場面では、事前に決めたタイムテーブルの時間通りに進まず、予定の40分オーバーになってしまいました。難しい…。

今後は話題によってミーティングを別にセットするなどで時間通りに終わらせたいと考えています。

最後にきっちりタスクを切る

振り返り会の時間を意味のあるものにするために、

  • いつまでに
  • 誰が
  • 何を
  • どうする

を明確にしました。

特に、議論が終わるとみんな満足して終わった気持ちになりがちなので、ホストは必ずやりきるという強い気持ちが必要です。

私たちはAsanaというToDo管理ツールを使っているので、ここに登録するまでをゴールとすることを、振り返りを開始する時点で定めていました。

まとめ

今回はタイムラインという手法と、それを用いて振り返りをする際に気をつけた点を紹介させていただきました。そもそも「タイムライン」とはの章でもお伝えしたように、上記で紹介したタイムラインは、書籍などで紹介されているものにアレンジを加えたものになっています。タイムラインの厳密なやりかたを知りたい方は参考書籍としても紹介しているアジャイルレトロスペクティブズなどを読まれると良いかと思います。同書にはタイムラインのみならず、様々な振り返りの際に使う手法が掲載されているのでオススメです。

実際にタイムラインを使って振り返りをしてみての感想としては、やはりFactを集めるという点においてかなり威力を発揮する手法だと感じました。特に今回振り返り期間が半年程と長いスパンでした。半年前の記憶となると曖昧という参加者が多かったですが、タイムラインが時系列に状況を整理してくれたことがトリガーとなって、最終的には多くのFactを出してくれました。多くのFactが集まったことにより打ち手に対する議論も深まったので、今後も積極的に使っていこうと思える手法でした。

記事を読んでいただいた皆さんにとって、振り返りをする際の参考になる部分が一つでもあれば幸いです。

 

筆者が参考にした書籍・サイト

書籍:アジャイルレトロスペクティブズ 

サイト:タイムラインを使って、振り返りの材料をうまく集めよう