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2017.12.16

【インタビュー】GROUND株式会社

Logitechで求められるデータサイエンティストについて、GROUND株式会社のChief Data Officer及びGlobal Innovationの小林孝嗣さん、事業開発チームの冨田昌嗣さんにインタビューさせていただきました。

おふたりのバックグラウンドを教えていただけますか?

小林:キャリアでいうと、元々は経理・財務で、会社のお金を理解する経営の方にいました。その後、留学して経営コンサルに入り、定量的なコンサルをやっていました。なので、あまり定性的なことはやらずに数字で攻めるという形のコンサルタントでした。

腱鞘炎になるほど数字で攻めるというコンサルをやり、その後は営業マーケティングに特化したデジタルのコンサルに移り、一貫して数字やデータを使ったコンサルをやっていました。その後、子供が生まれたのでその職場は辞めて、そこから4年間くらい個人事業主やフリーランスで色んな会社のデータ戦略とデータ分析、投資デューデリなどをやり、今、GROUNDに至ります。

冨田:大学卒業後にAppleに入社しました。Apple というと銀座とかのAppleストアを思い浮かべる方が多いかと思うのですが、実は日本市場は家電量販店がすごく強く、そこに対してのセールスマーケティングだったり、セールスプランニングに携わりました。

よくお店に行くと、Appleコーナーだけカーペットが敷いてあってAppleストアのような売場が作られていますよね。
Appleのイメージを最大化するにはどうすれば良いかを検討して、お店の特性を活かしながらメッセージを正しくお客さんに伝える為のカスタマージャーニーを構築するというようなことをやっていました。その後はOrigamiというスタートアップに移りました。



なぜGROUNDを選んだのでしょう?

小林:実家が農家なので、一貫していつかは農業をやりたいと思っているんですよ。
農業のコンサルもずっとやってきて、その中で一番の課題のひとつが流通なんです。色んな問題は農協にもあるんですけど、流通を変えれば農業も変わるのかなという考えがあったんです。農業は物流現場以上に人がいなくなるんです。
でも、言い方は変だけれども物流は物が届かなくても最悪は良いわけですが、食べ物はさすがに…というのがあるから。

そこを変えるための機械化や自動化などに農業というのは遅れているので、そういうことを改善するにはどこにいる方がいいかな、と考えた時に物流系にいるか生産系にいるかで悩んだんです。その時に物流系でTechnologyとなるとGROUNDとあと1社しかなくて、GROUNDに決めたという感じです。

冨田:Appleで働いていた頃は、大手企業の経営幹部とお話する機会も多かったのですが、機会を頂けるのはすごく嬉しいんですけど、やっぱりAppleだからお会い出来るというのがあるように感じていました。
そこで、Appleの看板を下ろした自分はどれくらいの実力なのかを試してみたくてスタートアップの会社を選びました。Origamiはスマートフォン決済プラットフォームを提供している会社で、決済で得られるデータを使って、どうやったらお店やユーザーに対してメリットを提供出来るのか、という事を常に考えていました。

この経験がGROUNDに繋がっていて、小林さんと入社前にお話した際に、物流に関わるいくつかのデータを融合させ、新たなビジネスモデルを作り出してゆくのがこの部門です、という話をされたのがすごく興味深く、この分野で今までに無いようなビジネスを作ってみたいと思い入社を決めました。


もともと物流畑というよりはデータまわりのビジネスなのでしょうか?

冨田:そうですね。GROUNDの中では私たちが所属する ILS というチームは、特に小林さんと僕は異色というか、物流に直接のバックグラウンドを持っていない人が敢えて集まっています。業界に創造的破壊を起こしていこうと考えている中で、やっぱり同じ業界の中からイノベーションを起こすのって難しいと思うんです。

例えば、小林さんや僕もそうですけどFinechやAdtech、あとリテールとかそういった他分野の知見を掛け合わせることで何かしらのケミストリーが起こり、全然違うビジネスモデルが生まれるというのを期待しているというか、作っていきたいと思っています。なので、社長の宮田をはじめ、物流にバックグラウンドを持つ方が多いGROUNDの中では珍しいチームですね。

GROUNDさんのなかでデータサイエンスをどう使おうとしていますか?

小林:物流のデータはあるといえばあるけど、無いといえば無い。あるはずだというのはあります。
綺麗に構造化されているはずだけど出てこないから、データに対する妄想だけしか膨らまない業界なんです。

大体デジタルマーケティング領域とかだと、1分とか1秒とかでログがあるけど、物流現場でそこまでのリアルタイム性が必要かそうじゃないかも含めて0から確認していかないといけないので、データサイエンスも重要なんですけどデータこねくり屋が必要なんですよね。つまり、前処理ストが必要で、その方がけっこうイケてる人じゃないとダメなんですよ。

大規模かつ構造化されているけどドメイン知識がないとダメですよね。

小林:業界的に物流というもの自体が身近じゃなさすぎて、暮らしの中では身近なんだけど。実際イメージ付きづらいんですね、データを分析するにしても。やってることはシンプルなはずなんですよね。
だって倉庫に物が入ってきて出すだけだから、それだけ見るとそんなに難しくないはず。だけど、実際運用を考えてみるととても難しいというところがあるので、そこをどうクリエイティブに解決するかが求められている話。だからツールのアルゴリズム云々というのは、その次くらいな気がします。


GROUNDさんは今、倉庫内にフォーカスしているイメージですがいかがですか?

小林:倉庫は足掛かりですし、バトラーも足掛かりになっていますけど、僕らのデータサイエンスの方は、倉庫は単なる始点というだけ。
川上、川下に行かなきゃいけないと思っていて、どこが情報のとりまとめになっているかという観点でいくと、物流拠点に全てがあるはずと思っているから、そこに集まってくるものを対象として、どういうサービス観を揃えるかが課題というか、これからのアプローチですね。

では、目下のところは倉庫内の課題を解くためにデータサイエンスを使っているのでしょうか?

小林:今までは倉庫の中でやってきたんですけど、実際のニーズが顕在化するのって倉庫外なんですよ。配送か輸送になるんですよ。大体みんな倉庫から出ていく配送を見ているけど、倉庫に届くまでの輸送を見ている人は少ない。

倉庫って科目が細かすぎるので、配送問題を解決したほうが比較的ボリュームもあるから、そこを片付けましょうとしやすいんです。そこまで来るとロジスティックスですけどサプライチェーンになっちゃうので。そこの垣根が今どうしようかというのが僕らのなかであって、ニーズがそこにあるのだったら落としどころを倉庫にするか、足掛かりを倉庫にするか。

冨田:輸配送は与えるインパクトが大きいので分かりやすいですよね。庫内作業費って、例えば「検品」だと、1個当たり何円とか何十円とかのコストなんですよ。それを積み上げていけば大きくなるんですけど、配送って例えば1回送ると600円とかで、掛ける件数なので、それが何%か削減出来るとなるとインパクトは大きいように見える。

今まで倉庫を見ていて、配送という風に見ていくと使うデータサイエンスの道具は変わってきますか?例えば、最適化とかにフォーカスしていたかと思うんですけど、配送になると違いますか?

小林:どの領域も、最終的な課題は、正しいかはわからないけど、僕はマッチングだと思っているんですよ。僕が欲しい時に正しい量が僕に提示されたか、という話。つまり最適かどうかはわからないけど、いくつかあるオプションのうち適切な時間・適切な場所で提示されてるいかどうか、というマッチング。

次に量とコンテンツのマッチング。だけど、最適化と言った方が物流の人は慣れているから。機械学習にしても最適化は後ろで走っているわけだし、何らかの最適化だろうけど、僕はマッチングだと思う。アプローチはそういう意味では変わってくると思う。

そのマッチングとおっしゃっている中には、アクションのニュアンスが強いのでしょうか?

小林:分析してすぐ答えが出る、というのはないのかもしれない。切羽詰まり感があるから。ちょっとした分析というお客さんよりは、この問題をとにかく分析・解決してくれとなるんですよね。でも、お題がデカくて、かつ機械学習案件ってツール化して運用実績見ないと価値がないから、そこは調整しないといけない。

具体的にどういうスキル、経験があると活躍できるのでしょう?

小林:僕も彼も物流の人じゃないし、物流の人じゃない方がいいかもしれない。
物流に対して偏見があるわけじゃないけど、物流を変えなきゃいけないから、今いる物流出身メンバーと物流以外の人材がタッグを組むことが大事だと思う。例えば、ペイメントにおいて請求書の紙と銀行口座ベースだったのがオンラインペイメントになるのだったら、その時に未払いはどうするのとか、回収どうするのといったサービスを考える、そういう視点が欲しいですね。なので、データサイエンスのやり方はジェネラルでいいと思っているんですよ。

だけど、アプローチが正しく設定できるかのほうが先。物流はやることが大きいと仰っているのは確かにそうで、やる事が大きいのでその規模感を解決可能なパーツに分解・縮小できる人が必要なんです。

あとはもう好きなようにやってくれと言ったら支障はあるけど、やりたいアプローチでやってみてと言って手を動かせるかが2番目に重要。それが最適化問題でも統計でも基本的に十分と思っています。
機械学習じゃなくても別に構わないと思うんですよね。遊び心があってちょっとこれ使ってみたらどうかなという資質があるかの方が重要です。が、実際採用面談の場になると以外に皆真面目すぎるのか、採用するときに困っています。

機械学習だけ見ると、今レベルはいろいろあれ、この人たちが欲しいという対象はいそうなんですが、「これとこれ合わせたらこういうアウトプットになりそうなんだけど」というのを定量的に考えられる人はあまりいない気がする。
引き出しが少ないんですよね、課題発見力が希薄だと。この手法どうですかと言ったところで、手法で物事が変わるわけではないから、「アウトプットこれどうなんだっけ」から逆算してくれると嬉しいんですけど、反対側から来られると、「このアプローチどうなんだっけ」の会話がなかなか難しくなる。

GROUNDでやってることは、0、1の0から始めるところがあるから、そこらへんある程度引き出しがあって欲しいんですよね。そういう意味で、他の業種でやっていれば話しながら何かが生まれそうな気がするんですよ。この業界だとこれやっているよ、じゃあそれやってみたらといったやり取りが欲しいんですよね。

そういった課題発見をして形にしていくなかではどういった知識やスキルが必要なんでしょうか?

小林:難しい質問ですね。いろいろな畑の人がいるので。自分は確率論畑ですし、シミュレーション畑なんですよ。頭がシミュレーションっぽくなっていて、色んなものを確率的に考えてしまうんです。
そこからすると、決定論的な回帰分析畑の人たちが来ると噛み合わない時があるんですよ。でも、確率を理解していてほしい。そのうえで、機械学習といったコンピューターサイエンスも熟知してもらいたい。ファンクショナル・アナリシスで確率分布を充てたら近似します、みたいな考えが欲しいんです。

色々な手法やアプローチを組み合わると解決に近づくのであれば、とにかく手を動かして組み合わせてやればいい。でも、そこまで分かっていたら、どのモデルを使えばいいか本当に分かっているはずだから。ツールを使って分析結果は出せるけど、実際の分析フローと分析結果診断ができないのでは困る。

どうやって数式レベルに持って行くか。実際に起きているモデリングを検証しているという感覚があれば議論出来るんですよね。

小林:そう、現象を機械学習で細かくして、そこから仮説を立てる人と、仮説を立てて合わせる人と色々と人の思考ってあるから。
分析してて課題だなと思うのは、課題解決に必要な定式、正しいを理解してないから、入れ込む回帰式がそれで本当にシステムをちゃんとそこそこ正しく抽象化しているかを検証せずに入れてしまう。
似たような感じだから他のデータと合いません、という考えだと、そういうのはちょっと違う気がする。機械学習は機械学習でえーい!でやっちゃうから、それはそれでいいんだけど、それってゴリゴリやりすぎてデータ依存になる。

これどうなんだろう?という時に立ち止まって考えるという心構えが欲しい。でもそういう人があまりいない。今はアプリーケーションフェイズで、次はもうちょっと適用型になっていくと思う。
あと何年かかかるかもしれないけど、そこを担うのがデータミックスさんですもんね。

DM:確かに弊社もそうなっていきたいですね。
その話でいくと、先日サンフランシスコで行われたデータサイエンスのカンファレンスに参加してきたのですが、そこで言っていたのが、「統計学の人達はコンピューターについての理解が薄すぎて、解けるかどうかは考えず鉛筆の世界でやっていた。一方でコンピューターサイエンスの人たちは統計はわからずにとりあえず考えたアルゴリズムが走ればよいと思っている。

その両方が似ているけど全く違う世界で生きている。今これだけデータが増えてきているので統計的な考え方と、コンピューテーショナルシンキング的な考え方を併せ持っていれば「解けるし統計的にも合っている」ような人材にならないとだめだ。」と。
なので、アメリカでもアプリケーションとその目的に対してアプローチできる人が少ないのかなと。

小林:さっきのデータがあるようでないというのと同じで、物流でそれを培おうと思った時に遊べるデータそのものがないですよね。
特に物流って、今まではそのデータ自体がお金になりそうにないからデータをあげてもいいよという風潮があったかもしれない。だけどAmazonがかなり物流刷新を本気でやってきてるから物流×マーケティングはすごい重要なデータ源となるわけです。

だから重要なデータを外部にシェアするなんて考えも希薄になるだろうから、うまくデータを共有いただくのも難しくなってきています。かといって、データ無しに何を提供していいか分からないからすごく苦戦する。
なので、仮データを作れる能力が欲しいんですよ。システムがなかったらToyデータを作れる能力が必要なんですよ。これがたぶん、機械学習なり統計なりを使った今後のアプローチを左右するはず。

機械学習の人たちと、統計の人が同じベクトルを向いているかどうかが重要なんですよ。まず、同じベクトルを向いて課題解決しないといけないし、その課題解決に必要なデータがそもそもあるかどうかが大事です。

もし、データ量が少なかったら統計とか、量が多かったらCSみたいなのもおかしな話なんで。量が多いと統計はダメになってくる。ありすぎたらありすぎたらでダメじゃないですか検定とかができなくなるので。基本的に肯定じゃなく、否定しちゃうからやる意味がない。
そういう色々ある中で、これですというのを作るための理解が必要なんですよ、データサイエンティストには。咀嚼力が非常に重要。

どうやったらそういった力が身につくと思いますか?

小林:教えるのはなかなか難しいと思う。

では、お二人はどうやって身につけてこられましたか?

冨田:僕はAppleからOrigamiへ移る際、おこがましいですがそれなりの自信を持っていました。当時の自分の年齢は20代後半でしたが、この業界の経営幹部の方と頻繁にお話をする中では最年少に極めて近かったと思います。なので、それが根拠の無い自信になってしまった。

難無く対応出来ると思っていたんですけど、フィールドを変えたが故に、自分に「出来ないこと」に直面したんです。この時はかなり挫折を覚えました。
最初は周りの環境のせいにしていたんですけど、自分の実力不足だという事に目を向けられた時に、やっとこれまで培った経験に加えて、ほんの少し自分の範囲を拡げる事が出来たんだと思います。
今GROUNDに入って3,4ヶ月ですが、今回も同じように早くも挫折を経験させて貰ってます。

挫折に対して、皆が目を向けられるのでしょうか? 

冨田:僕がAppleに入社を決めた時って株価はまだ60ドルくらいで、僕が辞めた時は700ドルを超えるまで成長していたんです。入社する時と辞める時とで両親の反応も正反対で、入社前は「何でそんな会社に行くんだ?」と言っていたのに、辞める時には「辞めない方が良いんじゃない?」に変わってました。

Origami に移る時も、今回のGROUNDの時もまた「何でそんな会社に行くんだ?」と言われていますが、その変化の中で毎度挫折を経験し、でもそのお陰で出来る事は確実に増えている。なので変化を恐れてはいけないんだと思います。
小林さんにはそういう挫折みたいなものは無いかもしれないですけど。

小林:そんなことはないよ。そんなことない。でも、僕は挫折という言葉があるのは勿論わかるんだけど、そもそも失敗はするものだと思っている。だから事象に対して失敗というレッテルを貼った瞬間に何か重要なものを否定しているし、「失敗」という言葉をなくさないといけない。

職位が人を作るじゃないですか。環境が人を作るから、環境を変えたいかどうかというモチベーションがどこにあるか。それは強化学習に類似してると思うけど、どういう設定でどういう懲罰を使えるかって自分で設定できないものもあるから、受け入れるかどうかということもあると思う。メカニズムはそういうことだと思います。

言いたいことは、ここに行きたいって思うかどうかかなと思います。
挫折かどうか僕はわからないけど、僕もやっぱりGROUNDに入ってプレッシャーが半端ない。新しいことを具現化してくわけだから、それを具現化するにもそもそも自分も分からないアルゴリズムがわんさかあるわけでしょ。
だから、自分自身にも結構投資するんですよ。給料からすごく投資するから残らない(笑)。今は貯蓄があるようになったけど、フリーランスの時に残高は300円とか。結婚していても300円の残高で頑張るわけですよ、投資しまくるから。

僕の中に昔から3つの言葉があって、「死相観」、「危機感」、「背水の陣」、この3つだけで生きている。色んなものが僕を作ってくれている。
34歳の時に結婚4か月で、胃がんになった時から明日死ぬかもしれないって明確に意識するようになったし、今出来ることをやらなきゃ後悔するって考えが頑なにある。でも、なんでも課題解決するスピードと解決後の運用方法が大事だから、スピードと運用の質を高められるのであれば、任せられる人に任せたいと昔以上に思う。

皆があまねく同じ考えで動いてるわけでもないし、そこは文字通りby chanceですよね。でも、機会は自発的に自分に与えることは出来るじゃないですか。僕が米国の大学院で統計や機械学習を教えていたときも、何かを感じとって生徒が変わる瞬間ってあったわけですよ。


小林さんはもともとは犯罪心理学専攻で文系なんでしたっけ? 

小林:ガチ文系。でも、もともとは農学部に入りたかったんです。
高校1年まで農学志望だったけど、途中から色弱だから理系に行けないって言われて、じゃあ法学部だろうと。今考えると経済学部に行けばよかったなと思う(笑)だけど、数学って嫌いなわけじゃないんですよ。数式わかればそこそこ遊べるし、道筋間違えなければ答えも決まっているし。

だけど、昔は今ほど数学好きなわけじゃなかった。好きにはなれなかった。なぜなら結果が決まりすぎていて。なので、答えを間違うと、たまに嬉しくなるんですよ。逆に公式を逆算して解くのは好きだった。先生には恵まれたと思います。

環境を変えて成長できるとは限らない。そういった方たちが少しでもキャパシティーを広げたり、自分のいきたい方向に向かえるようになるためにはどうしたらいいのでしょうか?

小林:ミートアップには必ず出た方がいい。あとは無意味に会社訪問するとかも良いと思います。社交的な人はやっぱり成功する。ミートアップで集まった時のセレンディピティみたいなものもあるだろうし。

あとは、転職先の環境は変えられないかもしれないけど、月並みだけど良いところに行った方がいい。活発な社風というか。あと領域を定めないこと。ちょっと定めてもいいけど、遊びを残しておかないと、ふとした瞬間に気づきがない気がする。

仮データを作れる人は遊び心があるはずで、だからそのアプローチなんですよね、正しかろうが悪かろうがいいんですけど、こうあって欲しいなと思える人はたぶん出来るはず。そこは数学的にやるのか、文学的にやるのかそれぞれ違うと思うけどマインドは同じのはず。気軽な博士を作るといいと思う。気軽な学位。「文学士博士」じゃなくて「博士」でいい。


話を少し戻しますが、データサイエンスって無理難題しかなくて、そこを考え抜いて調べに調べて何とかするという仕事だと思いますが、それには生命力のようなものが必要ではないかと思っていますがいかがでしょうか?

小林:データサイエンスの人が言うべきじゃないけど、そこは経験と勘が織りなすものじゃないですか。結局、人工知能も経験と勘が正しければそれに向かって強化学習するから、その繰り返ししかないんですよ、人間の脳みそなんて。どう設定するかという環境の違いだと思います。
あと、やはりチームで働くことですよ。仕事はソロでやって、アカウンタビリティーはシェアにしないといけないと思う。データサイエンティストの仕事は答えが出ないし、皆が答えを待ってるじゃないですか。

僕よく言うんですけど、データの人が一番先に海兵隊のようにいて、データ拾って来いと言われて、そんな中、後ろに別の部隊が待っている。後ろの人はこの先行けないんじゃないかとイライラしてる。俺たちデータの人がいるから進めるんだろ、って言いたいんですけど言えない。
なので、常に色々なチーム・人と対話をしてくことが重要だと思います。解くべき問題を見た時に、どのアプローチで解決できそうか理解できてるか、そこは経験というか度胸というか。でないと、色んなこと試し過ぎちゃって制限ある時間の中で解決できないことが多い。

で、重要なのは、結果は何%違うかだけかもしれないけど、「結果を出すこと」が重要。
連呼しますが、結果はどうであればまず結果を出して批評する「物」を出すこと。
でも、データサイエンティストにはとにかくレファレンスを作るというマインドがないように思う。ちゃんと構造を考えながらやれる人はいいかもしれないけど、経験が足りないと「やんなきゃー」って言って、鉛筆を持てない人はダメだと思う。とにかく整理してやる、大事な前処理だから。データをいきなり放り込んでまた戻ってくる、というやり方ではダメでしょ。

どの仕事もデキる人はデキる。アルゴリズムを知っていれば、デキるマーケターが良い答えを出すみたいなもので、職種としてツーラーになるのかサポーターになるのかメインになるかは色々あるとは思うけどアプローチは同じはず。

GROUNDさんがデータミックスに期待することって何でしょう?

小林:僕は一緒に面白くできればそれでいい。
新しく0からやっているから、出来るかどうかはわからないけど、出来る確率を高めるような雰囲気作りとチーム作り。重要なのはたぶんベクトルと楽しいかどうか。そういう環境を一緒に作れれば嬉しいなとまず思っていて、あとはお互いに出すものは違うからそのコーディネーションの話だと思う。

PR的に言うと、物流変えたいなというマインドを持っているデータサイエンティストだったら、もちろん嬉しい。解くよりも変えるための分析をするという方がいいです。
データがない前提で「解けますか?」という所のワクワク感が欲しいし、データを取りに行くときのデザインも含めて一緒にやりましょう。


GROUND株式会社
「“Intelligent Logistics”の創造」を経営理念として2015年に設立。
自動搬送ロボット、管理ソフトウェアの販売や物流ビッグデータプラットフォーム構築、コンサルティングなど物流におけるオペ―レーションの生産性向上のためのサービスを展開する事業会社。